RE100再エネ認定改定へ
稼働16年以上は認めない方向
事業用電力の全量再エネ化を目指す企業連盟、『RE100』の再エネ認定基準が改定される方向だ。追加性が重視される。決定すれば、加盟企業の再エネ調達法が一変する可能性もある。
『RE100』を運営する国際NGO(非政府組織)の英・クライメイト・グループは2022年3月、再生可能エネルギー電力の調達基準の改定を明らかにし、10月末にも素案を公表する。加盟企業が外部から購入する再エネ電力や環境証書は、稼働15年以下の再エネ電源由来のものしか認めない方針を打ち出す模様だ。
ただ、電力消費者が自己保有する再エネ電源や特定の発電事業者とのPPA(電力売買契約)で導入した再エネ電源には適用せず、電力小売り業者が介在するオフサイトPPAも適用外とする。23年3月には正式に決定する予定で、関係者によると、「適用開始時期は23年調達分以降になるだろう」という。
そもそも、これまでRE100を運営するクライメイト・グループは、加盟企業に追加性のある再エネ電源の調達を推奨してきた。40年までの脱炭素化を目指すうえで、再エネ電源の新規開発が欠かせないからだ。
ただ、21年の報告では、加盟企業の総電力調達量680億kWhに占める稼働15年以下の再エネ電源由来の電力は28.2%にとどまり、71%は不明だった。そこで透明性を高めつつ、追加性の拡大を目的に、今回の認定基準の改定に動いたようだ。