九州豪雨で太陽光発電所が損壊
太陽光発電所も被害続々
太陽光発電所も被害を受けた。鹿児島県志布志市にあるメガソーラーでは、崖の上から構内に大量の土砂がなだれ込み、約100枚のパネルが破損した。同発電所のO&M(管理・保守)を請け負う堀内電気の堀内重夫社長は、「所有者は海外の方で、早く復旧してほしいと言われているが、土砂や破損したパネルを取り除くための重機を構内に入れられず、時間はかかるだろう」とし、被害総額について「設備や電気工事代で3000〜4000万円、土砂の撤去費用だけでもさらに数千万円かかるのではないか」と見る。
熊本県球磨郡錦町にある太陽光発電所は、付近を流れる球磨川が氾濫したために水没。鹿児島県鹿屋市上秡川町のメガソーラーも太陽光パネルの下に備えつけられていたPCS(パワーコンディショナ)まで水に浸かった。
被害は地上設置型の太陽光発電設備だけではない。住宅用太陽光発電設備も多数被災した。人吉市の住宅地では、PCSが水に浸かり、水が引いた後も稼働を再開できずにいる。
むろん、水に浸かった太陽光パネルに触れるのは大変危険だ。JPEA(太陽光発電協会)は7月7日、水没したパネルの危険性に関して自社のホームページ上で注意喚起を促した。蓄電設備も水没した場合は使用してはならない。メーカー各社は蓄電設備を保有する被災者のもとへ急ぎ連絡をとったようである。