長州産業、太陽光パネル工場3倍に増強
年産500MW体制構築
太陽光パネル製造の長州産業はこのほど、パネルの年産能力を従来の3倍にあたる500MWへ拡張した。住宅用太陽光発電市場の需要拡大を見据え、住宅用太陽光パネルとして販売していく方針だ。(本誌・川副暁優)
長州産業(山口県山陽小野田市、岡本晋社長)は2023年4月、山口県山陽小野田市内の本社工場に太陽光パネルの生産設備を増設した。倉庫棟2棟の新設と合わせて15億円投じ、年産能力を約3倍に増強した。
本社工場内の約3300㎡のスペースに年産能力340MWの製造ラインを導入し、4月上旬に稼働させている。既存の製造ラインと合わせると、年産能力は500MWとなり、太陽光パネルの国内生産拠点では最大規模となる。これ伴い、同社は新たに56人雇用し、将来的には84人まで増やす予定だ。
4月10日には、村岡嗣政山口県知事や藤田剛二山陽小野田市長を招き、本社工場で開所式を開催した。岡本社長は「脱炭素化に向かうなか、どのように事業を展開していくべきか、色々と考えたが、メーカーとしてやり抜くことにした。幕末の頃の〝長州〟のように、世の中をいい方向に変えていくために挑戦していく」と述べた。
同社は、出荷体制を拡充するため、24年3月には近隣の社有地に商品を保管する倉庫を2棟新設する。屋根には出力500kWの太陽光パネルを設置し、蓄電容量1000kWhの蓄電設備も導入する。両設備は本社工場の電力のピークカットに活かす考えだ。