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経産省、14年度価格の算定根拠を提示

非住宅税抜33円、住宅38円据え置きか!?

経済産業省は、2月17日に開催した調達価格等算定委員会で、2014年度の太陽光発電の買取り価格を決める算定の基礎データを示した。システム単価は、出力10kW以上の非住宅用がkWあたり27.5万円、10kW未満の住宅用は同38.5万円という案を提示。土地造成費や運転維持費、設備利用率なども明らかにした。今後委員会で議論を重ね、早ければ3月上旬にも価格が決まる予定だ。

14年度の買取り価格については、算定法そのものを変える動きはない。発電事業者があらかじめ価格を予測できる〝予見可能性〟に配慮する形だ。12年度と同様に、太陽電池モジュールとPCS(パワーコンディショナ)、架台、工事費を含むシステム単価をはじめ、土地造成費、接続費、運転維持費、設備利用率などを積み上げ、利潤も確保する。

経産省は、12年7月から13年12月までの計18ヵ月間に及ぶシステム単価を集計し、3ヵ月ごとの平均値を算出。そして算定の基礎に置くシステム単価として13年10〜12月の平均値を示した。

非住宅用は、10kW以上50kW未満が36.9万円で、前年同期よりも6.7万円安く、50kW以上500kW未満も32.4万円で4.8万円下がっていた。しかし出力1MW以上が30.5万円と前年同期よりも2.5万円上昇していた。

この要因について経産省は、「12年度の価格40円(税抜)の適用案件が多く、それを踏まえた資材の発注となっていた。資材の発注を済ませていない12年度の設備認定案件が市場に多くあり、価格を下げるインセンティブが低下している」と指摘したうえで、「実態調査のデータによると、効率的に事業を実施していると考えられる1MW以上のシステム単価は27.5万円だ」と説明。そして非住宅用の価格の算定根拠となるシステム単価は27.5万円が妥当との案を提示した。

ただシステム単価は、1MW以上の27.5万円と10kW以上50kW未満の36.9万円とでは開きがある。非住宅用の価格を13年度と同様に一律にして、システム単価を最も安い1MW以上の単価とするのは不適切との主張もあった。つまり、10kW以上500kW未満や50kW以上500kW未満などに新たな区分を設けるべきという意見だ。今後はここが価格算定の争点となりそうだ。

そのほか、運転維持費は前年度よりも下がり、設備利用率も向上したが、土地造成費が上昇している実態が明らかになった。

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