環境省、脱炭素先行地域9ヵ所選定 5回目の採択で82ヵ所に
集合住宅モデル確立へ
一方、学園都市の広島県東広島市は、広島大学や市内の運動公園に太陽光発電設備や省エネ設備を導入する。学生街の既設の集合住宅や戸建住宅の脱炭素化に取り組む計画だ。特に、集合住宅では、太陽光発電設備と蓄電設備を導入しながら、一括受電方式で電力を管理するほか、空調設備などを省エネ性能の高い設備に切り替えていく。集合住宅では居住者の合意形成や効率的な事業化の方法を確立する考えである。
東広島市生活環境部環境先進都市推進課企画推進係の永久丈洋係長は、「既設の集合住宅においては、脱炭素化に対する居住者の合意を形成することや事業の採算性を確保することが課題になる。集合住宅における脱炭素化手法を確立し、市内で横展開したい」と述べた。
環境省は、今後も脱炭素先行地域を選定する予定だが、具体的なスケジュールなどは未定とした。22年度に選定した45地域の中間評価は24年秋頃にまとめる予定である。