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再エネ比率36~38%に 太陽光100GW導入へ

太陽光、最安が一転…

もっとも、前回と同様に再エネを主力電源として導入を促進する方針だ。太陽光発電を現行目標の7%から15%へ引き上げ、累計導入量を100GW以上へ増やすこととなり、太陽光発電の普及は進む方向だ。

ただ、太陽光発電の発電コストに関しては修正が入った。経産省は8月3日、「統合コスト」という概念から新しい発電コストの試算結果を公表。30年時における事業用太陽光発電の発電コストを1kWhあたり18.9円とし、7月12日に同8円台前半~11円台後半とした試算結果を覆した。これによって全電源で最安だった太陽光発電が一転、主要電源で最も割高な電源と位置づけられた。

一般に、発電コストとは、電源の開発や運用の総費用を総発電電力量で除して求めるLCOE(均等化発電原価)である。ただ、発電量が安定しない太陽光発電や風力発電には火力発電などの支援が必要で、太陽光発電が発電している間は火力発電を止めなければならず、火力発電の効率悪化に伴って追加費用が発生する。そこで、こうした追加費用を総合コストとし、太陽光発電などの発電コストに乗せようという理屈である。

しかしこれについても批判的な意見があった。再エネ規制を総点検する内閣府のタスクフォースの構成員を務める都留文科大学地域社会学科の高橋洋教授は、「変動再エネの調整役に火力発電が必要と言うのは何年も前の議論だ。需要の制御や広域運用の強化など、火力発電に頼らずに変動再エネを使う方法はある」と指摘。橘川教授は、「電力会社には変動再エネを扱う技術がある。彼らが注目しているのはあくまでもLCOEだ」と強調する。

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