コネックス、中規模蓄電設備を今夏発売へ
蓄電設備開発のコネックス・システムズ(京都府相楽郡、塚本壽社長)は、2020年夏頃に蓄電容量100kWh前後の蓄電設備を新たに発売する。これまで家庭用の製品しか販売してこなかったが、製品群を広げて幅広い需要を取り込む狙いだ。
蓄電容量73.7kWhのリチウムイオン蓄電池と、同蓄電池に接続して使える34.5kWhの鉛蓄電池を開発中だ。リチウムイオン蓄電池1台に対し、鉛蓄電池は最大4台まで増設できるように設計している。リチウムイオン蓄電池だけを購入したいという依頼には応じるが、鉛蓄電池を単体で販売することはしない。
同社は、リチウム蓄電池と鉛蓄電池を並列に繋げ、1台の蓄電池として機能させる技術で特許を取得している。リチウムイオン蓄電池が持つ高容量で高密度という特徴と、鉛蓄電池の安く低温での動作に強いうえ、過充電の危険が小さいという特徴を併せ持つ独自の蓄電設備として差別化を図ってきた。この技術を用いた蓄電設備は、従来家庭用製品のみだったが、「災害が頻繁に発生するなか、中規模容量の蓄電設備を求める声が多く、製品群を拡充した」(春山佳亮取締役CFO)。
今夏発売予定のリチウムイオン蓄電池本体は、外形寸法が縦1112㎜×横1437㎜×高さ1856㎜で、鉛電池は、縦903㎜×横1150㎜×高さ1850㎜だ。「それぞれ自動販売機と同程度の大きさだ」(春山CFO)。
新製品は出力が30kWあり、三相電源への電力供給も可能だ。同社は今後、工場や病院、マンションへの販売を視野に入れている。