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ALSOK、太陽光発電所向け警備サービスを強化

飛行ロボット用いた定期点検も開始

綜合警備保障(東京都港区、青山幸恭社長、以下ALSOK)が、太陽光発電所向けの警備サービスを展開している。稼働済み発電所の常時警備のほか、建設中の発電所で相次ぐ資材の盗難を防ぐためのサービスも展開。発電事業者に訴求していく構えだ。

(上)飛行ロボットによる空撮画像 (下)ジャンクションボックス不良がわかる

太陽光発電所の建設ラッシュに伴い、昨今建設中の発電所での資材の盗難が相次いでいる。滋賀県ではケーブルやパネル等の盗難が相次ぎ、被害総額が3000万円を超えるなど深刻だ。

同社は以前より施工中の発電所の警備サービスを提案してきた。夜間や休日などの無人時、異常を感知すると警報を通知するサービスだ。資材盗難の防止には、線材やパネルなどにセンサーケーブルを巻き付けコネクタに接続する。センサーケーブルの切断やコネクタの引き抜きを感知し、ALSOKに警報を通知するというシステムだ。

この資材盗難を防止する警備システムの他、カメラ監視や有人の見回り監視サービスも展開する。

稼働済み発電所向けでは、警備監視が導入されている発電所約500件のうち、400件は同社によるものだという。数十から100MW以上の大規模発電所でも採用されている。

法人営業第二部の和田宏之主任は、「監視能力が高まるほどコストもかかる。警備範囲の優先順位と許容コストに見合ったサービスを提供できるよう、3段階の警備方法を提案している」と話す。

3段階の警備体制で、最も簡易な『コンビネーションセンサー』は、赤外線と超音波を発するセンサーを、パネル周囲に設置し、人の立ち入りを検知するもの。2つの複合センサーを使用することで、赤外線のみと比較し誤報が低減できるという。

ワンランク上の『光ファイバーフェンスセンサー』は、発電所の外周フェンスに光ファイバーセンサーを固定。振動や切断を検知すると同社センターに警報が送信される仕組みだ。

最も監視能力が高いのは『画像検知センサー』で、発電所外周にカメラを設置し、人物の形状や動きを解析できるというもの。夜間でもサーマルカメラによる体温の検知が可能だ。異常が起きるとセンターに警報と画像が送信され、発電所内の警報器を鳴らして威嚇する。

「警備導入件数は、昨年と比較してほぼ横ばい。最近のトレンドとして、メガソーラーから300kW、500kWクラスのミドルソーラーの需要も増えてきた」(和田主任)。

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