低圧、高圧、特高から系統安定化用や自家消費用まで
独SMA、製品群刷新で全方位展開強化
分散型の弱点を克服
高圧太陽光発電所用の分散型PCSでは、従来の25kW機と50kW機に100kW機、『Sunny Highpower Peak3 100-JP-20』が加わったばかりだが、同社はさらに21年年初にも特別高圧太陽光発電所用に売り出した直流電圧1500V対応の143kW機、『Sunny Highpower Peak3 143-JP-20』を高圧用にも追加する。
というのも、この143kW機は分散型PCSの弱点を克服した画期的な製品なのだ。そもそも、分散型PCSを太陽光パネルの付近に設置すると、交流電力を低電圧で系統連系点まで送電する形となり、ロスが増す。対策として、系統連系点の傍にPCSを集中設置する方法もあるが、細い直流ケーブルを多数配線するため、電気工事の費用が嵩む。
そこで同社は143kW機とともに直流電圧1500V対応の接続箱を開発。アレイに接続箱を設置して直流ケーブルを束ね、系統連系点の付近に143kW機を集中設置する独自の手法を編み出した。直流電力による1500Vの高電圧送電でロスを減らしつつ、電気工事の費用も抑えられる。
一方、同社は法人向け自家消費提案を始める企業の要望を汲み取り、自立運転機能を搭載した新型機の開発も検討している。