小型PCS18年初頭発売

ファーウェイが低圧太陽光へ本格参戦

2回路MPPTと監視 小型ながら機能充実

ファーウェイのPCSは機能も充実している。新製品は2機種とも変換効率が98.5%と高く、2回路のMPPT(最大電力点追従)回路を有する。

MPPTとは、日射量の変化に応じて電流と電圧を調整し、出力を自動的に最大化する機能だ。一般に、ある1枚のパネルに影が落ちると、パフォーマンスに抑制がかかり、ストリングの出力が下がるが、MPPTが働けば、影による発電量の低下を抑えられる。PCS1台あたりのMPPT回路が多いほど効果は大きく、張本部長は「小型ながら複数のMPPT回路を備えているPCSは少ない」と自信を見せる。

また、新製品は発電データの収集機能も優れている。ファーウェイは通信機器世界大手ゆえ、その技術力をPCS開発にも遺憾なく発揮したのだ。ストリング監視機能もそのひとつであり、発電事業者はスマートフォンやタブレットで常時太陽光発電所の状態を把握できる。そのうえ、異常時はPCSが自動で警報を発し、事業者やO&M(管理・保守)業者に知らせてくれる。事業者は別途遠隔監視装置を取りつける必要がなく、O&M費用を削減できる。

同社の新型PCSは、筐体こそ小さいが、20年間の発電事業を成功へと導く高機能が詰まっている。なお、同社は現在、新製品についてJET認証を申請中だ。

スマートソーラー事業部の張巍巍(ジャン・ウェイウェイ)本部長