世界トップSMAが低圧市場に本格参戦!
待望の24.5kWPCS 11月出荷開始へ
PCS(パワーコンディショナ)世界最大手の独SMAが低圧太陽光発電所向けに三相24.5kWPCSを出荷開始する。低圧50kW設備を同機2台で構成すると、従来の9.9kWPCS5台使用よりも割安になる。世界のSMAが日本の低圧市場でシェア拡大に本腰を入れる。
底堅い低圧太陽光発電所の建設需要を睨んで、PCS世界トップメーカーのSMAが、製品やサービスの提案を強めている。
なかでも、SMAファン待望の新製品として、早くも注目を集めているのが、今年11月に発売を予定している『SunnyTripower24500TL‒JP』。高圧発電所向けの分散設置用PCSとして売れ行きが好調な25kWPCSをベースに、低圧用に改良された製品だ。それゆえ、電力変換効率98.7%などの超高スペックな特長はそのままに、定格出力を25kWから24.5kWへ、直流入力電圧範囲も1000Vから750Vへ、低圧仕様に抑えられている。
SMAジャパンの豊原秀彦セールスダイレクターは、「今回の三相24.5kWPCSは当社の自信作です。また、O&Mニーズが高まる最近の動きに合わせ、SMAのオンサイトサービスである安心安全パッケージを用意しました」と語る。
「安心安全パッケージ」とは、SMAジャパンが6月から始めた発電所オーナー向けの有償サービスだ。PCSが万が一壊れた場合、SMAは、代替品を送り、壊れた製品を回収、必要であれば現場に駆けつけて機器の交換・修理も行う。交換作業をO&M(管理・保守)業者が作業を代行した場合、SMAは補償限度額を上限に業者に出張作業料を払うほか、災害補償まで、最大20年に亘ってサポートする。
まさに、発電所オーナーの「安心安全」が担保されるアフターサービスであるが、この安心安全パッケージへの加入を前提にコスト試算すると、24.5kWPCSは大変お得になるらしい。
豊原セールスダイレクターは、「たとえば、低圧50kW設備に、9.9kWPCSを採用されると、5台分加入することになりますが、24.5kWPCSであれば2台で済みます。トータルコストはかなり抑えられます」とし、「24.5kWPCSは、トランスレスタイプゆえ、外付けのダウントランスが別途必要になりますが、それでも充分コストメリットがあります」と説明する。