世界初がめじろ押し!

トリナ・ソーラー 2015年5.5GWの出荷に挑む

BtoCの新たな小売りモデル ネット店舗『トリナ・ソーラー・ストア』

「顧客の皆様との関係構築が何より大事」だというチェン社長のもと、年に2回のセミナー開催は今や恒例となった。カスタマーグループは大手EPCから、ディストリビューター、投資家、デベロッパーなど急拡大し、成果も上々のなか、チェン社長は、「FIT制度や買取価格など全てが変化するなかで、私たちは新たな市場を開拓し、お客様により新しいサービスを提供しなければならない」と語る。

新たなマーケットとは50kW未満の低圧、なかでも住宅領域の開拓だ。しかし、BtoCというより身近な顧客を満足させるためには、新製品はもちろん、販売チャネルを構築しなければならない。

「トリナが16年に目指すのは単結晶シリーズの促進とパッケージ化です」とチェン社長。「高効率ですし、意匠性にも優れていますし、充実した保証とアフターサービスで住宅分野を後押ししていきます」。

単結晶とは先の『SPACEMAX』などの製品群であり、パッケージ化することでコスト低減にも取り組む。また25〜30年のリニア型出力保証という、トリナの代名詞ともなった保証もあり、パートナーと二人三脚で、日本全国にアフターサービス網の構築にも動き始めた。

顧客の心をつかむ製品は揃いつつある。あとはどう販売していくかだが、小売り販売の一つとして実験的にトリナが展開するのが「eコマース」だ。

15年6月、楽天サイト内に24時間いつでも、どこでも、誰でも太陽光発電が買える仮想店舗『トリナ・ソーラー・ストア』を開設した。これは、量販店などの店舗だけでなく、自宅でも、移動中でもあらゆる場所が売り場となり、顧客が太陽光発電を買える〝場〟の提供を目指したもの。

チェン社長は「お客様に新しい刺激を与えるきっかけになれば」と話すが、実はこのネット販売、あったら便利だろうとドイツやスイス、イタリアですでに実施済みのもの。トリナ側にしても、顧客の注文状況や在庫管理を一元化できれば、配送スピードが速くなり、過剰在庫を持たなくても済む効果がある。

そのとき重要になるのが、トリナでしか買えない差別化された製品群があるかどうかだろう。R&Dに優れたトリナが、ネット販売でも〝業界標準〟をつくるのかもしれない。

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