ファーウェイ製PCSの新機能〝スマート故障診断〟の魅力

PCSにかかりつけ医が常駐⁉

同社は、従来機にもストリング単位で発電電力量を計測し故障を知らせる機能を搭載させていた。これだけでも十分なように思えるが、スマートソーラー事業部の薛武軍マーケティングディレクターは首を横に振り、従来機との違いをこう例えた。

「発電量の監視は患者の体温を測るようなもので、異常が判っても、原因は不明なままです。これに対し、スマート故障診断は、お医者さんの役目を果たします。異常の原因まで明らかにしたうえで、現地へ向かうべきかどうかまで教えてくれるのです」。

そもそも、I-Vカーブ測定とは、I(電流)とV(電圧)の測定だ。双方の積から発電電力量が求められるため、太陽電池の稼働状態を確かめるうえで、最も基本的な検査といえる。

ただ、市販のPCSには、I-Vカーブ測定を遠隔で計測する機能は搭載されていない。I-Vカーブ測定は現地に技術者が赴き、測定器で測った後、データを持ち帰って分析するのが一般的で、故障発生の有無も発電電力量の変動から推測できるからだ。

では、ファーウェイのスマート故障診断は、ユーザーにどのような価値をもたらすのだろうか。