世界最大手トリナが発売した次世代パネルの魅力

自動制御で発電量最適化!

太陽電池世界最大手のトリナ・ソーラーが、次世代モジュールの新モデル、『トリナスマートジェネレーション2』を今年5月より日本で拡販している。独自の自動制御機能が働き、発電量が20%以上アップするという。いったいどのような製品なのか。

モジュールと一体だが着脱が可能になった

トリナの次世代モジュール『トリナスマート』には、モジュール1枚単位の発電量監視と、異常時に自動で出力を遮断する働きに加え、モジュールの発電を最適に制御して発電量の最大化を実現する機能を持つ。

一般に、モジュールに影がかかったり、不具合が生じたりすると、影響を受けたモジュールの電流値が落ちることで直列に接続された他のモジュールまで電流値が下がり、ストリング全体の発電量が落ちてしまう。これに対し、『トリナスマート』は、発電量を常に自動で最適化する機能が備わっているため、影や不具合による発電低下の影響が極めて少ない。

心臓部は、ジャンクションボックスに内蔵された電流・電圧を制御・監視するマキシマイザだ。とくにトリナは米・タイゴエナジー社の製品を採用し、『インピーダンスマッチング』技術を活用した。これは、影などの影響で下がった電流を高速スイッチングでバイパスするシステムで、パネルの電流値が低下しても、ストリング全体の発電量は常に最適な状態に保たれる。

モジュールレベルでの発電量の監視や出力制御によって、安全性が向上する点も注目すべき特長だろう。電流・電圧をリアルタイムで監視しているため、異常があった場合は、即座にアラートが発報される。過電圧・過電流を探知し危険な場合は、自動でストリングへの出力を停止するほか、手動停止機能や、パソコンやスマートフォンを使った遠隔停止機能も備わっている。モジュールの出力値、電圧値、電流値を分単位で測定し、パソコンやスマートフォンで、リアルタイムのデータが常に表示される。

遠隔監視、出力遮断機能は、O&M(発電所の管理・保守)の効率化に繋がる。安全基準が厳しい米国では、特に住宅市場で『トリナスマート』の導入が進んでいるようだ。