ファーウェイPCS 人気沸騰中

日本で1GW受注へ

通信機器大手の中国・ファーウェイ(華為技術)が日本でPCS(パワーコンディショナ)の販売を伸ばしている。中型PCSの分散設置によるメリットが徐々に浸透しており、日本向けの出荷量は今年1GWを超えそうだ。人気の秘密に迫った。

新発売のSUN2000-33KTL-JP/40KTL-JP

ファーウェイは、2015年の出荷量を前年比3.5倍の10.5GWまで伸ばし、ついに世界トップへのぼりつめた。

注目すべきは、そのスピード。同社が中国・広東省東莞市の自社工場からPCSを初出荷したのは2010年である。やがて中国や台湾の委託製造先との協業体制を構築し、13年には1GW出荷したのだ。翌14年は3GW、15年は10.5GWと、年率3倍超の成長を遂げ、16年は15GWに届くというのだから、もはや他社の追随を許さない独走態勢に入っている。

大躍進の最たる要因は、中国国内の需要拡大であるが、もうひとつ、ファーウェイ製PCSが持つ魅力が急成長の推進した点は否めない。事実、ファーウェイが日本に進出したのは14年下半期と遅かったにもかかわらず、15年には350MWも出荷している。時を同じくして日本では分散設置の需要が喚起され、マーケットは変貌した。ムーブメントに火をつけたのはほかでもない同社の27.5kW機と24.5kW機だったのだ。すでに両機で800MW規模の受注残を抱え、今期の日本向けの出荷量は1GWに迫る勢いである。