ソラックス産業用蓄電池の魅力

PCSメーカーのソラックスが日本で産業用蓄電設備の販売を強化する方針を示した。
同社の蓄電設備の魅力に迫った。

PCS(パワーコンディショナ)メーカーの中・ソラックスパワーネットワークテクノロジーが、法人向けの産業用蓄電設備の販売を伸ばしている。日本法人のソラックスパワーネットワークは2024年7月に発売し、半年で100台出荷しており、蓄電容量100kWhクラスの蓄電設備への引き合いが旺盛だという。

最大の特徴は、事業所や工場などでの自家消費の状況に応じて、蓄電容量を細かく増設できる点だろう。同社は、出力16.5kWのハイブリッド型PCSと、蓄電容量3.68‌kWhの蓄電池モジュールおよび同5.1‌kWhの蓄電池モジュールを用意。PCS1台に3.68‌kWhの蓄電池モジュールは最大16台まで、5.1‌kWhの蓄電池モジュールは16台まで接続できるようにした。そのうえで、自立運転時に限りPCSを最大3台併設可能な仕様にしたため、出力49.5kW、蓄電容量737.28‌kWhまで設置先の状況に応じて細かく増設できるのだ。

このほか、同社はPCSの出力電圧を200Ⅴ程度に抑え、ダウントランスを不要にしたほか、軽量化、小型化を施し、容易に運搬できるようにした。なお、防塵・防水性能を示す保護等級はIP66で、動作温度はマイナス35℃から60℃である。

25年2月下旬の展示会、『スマートエネルギーWEEK』では、ソラックスの出展ブースに多くの来場者が訪れ、産業用蓄電設備が注目の的となったという。日本法人の唐莹社長は、「自家消費用の太陽光発電の普及が進むなか、今後は蓄電設備の導入が拡大するはずです。法人向けに産業用蓄電設備の販売を強化していきます」と意気込む。

ソラックス製のハイブリッド型蓄電設備『J3-ULT-LV』の動作温度はマイナス35℃から60℃で、寒冷地にも設置できる