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商機到来か 日本メーカーの反転攻勢
国際競争で劣勢に立たされてきた日本の太陽光関連機器メーカーに好機が到来した。電力料金が上昇するなかで、再エネ設備の内需が拡大しつつある。事業者やEPC企業などが設備を選ぶうえで、日本の製品も有力な選択肢になるかもしれない。
日本の太陽光パネル生産の歴史は長い。1970年代から企業が研究開発を本格化し、99年から数年は世界一の生産力を誇るなど、2000年代前半までは世界の太陽光発電市場で先頭集団を走っていた。だが、いまは太陽光パネルメーカーにとどまらず、パワーコンディショナメーカーや架台メーカーまで太陽光関連機器の主役は中国勢である。競争に敗れて製造から撤退する日本企業が増え、日本市場でも、中国勢の躍進とは対照的に日本メーカーの活躍は減った。
この状況下、特定の国・地域に生産が集中するリスクを警鐘する声がある。IEA(国際エネルギー機関)は22年7月に公表した報告書で、現在の中国に依存した生産構造が太陽光発電産業の脆弱性に繋がる恐れがあるとし、生産拠点の分散化の必要性を訴えた。というのも、過度な生産集中は、エネルギーや経済安全保障上の観点のほか、輸送費の上昇や供給障害などによる影響が大きくなる可能性があるからだ。
それゆえ、脱炭素化の潮流や電力代の上昇などを背景とした再エネ需要の拡大とともに、日本メーカーへの期待が高まっている。実際、自家消費用や屋根上設置用の設備では〝日本仕様〟が求められることも珍しくないのである。