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磨け!自家消費提案力

脱炭素社会の実現に欠かせない再生可能エネルギーの導入拡大。とくに自家消費用の太陽光発電にかかる期待は大きい。再エネ企業にとって商機は広がりつつあるが、提案力の差が明暗を分けるかもしれない。

パリ協定の発効を機に、世界各国で脱炭素社会の実現を目指す動きが加速している。日本も例外ではない。2020年10月26日、菅義偉総理大臣は所信表明演説で、2050年までに二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする〝脱炭素化宣言〟を正式に表明した。ついに日本も脱炭素社会の実現に向け、舵を切ったのだ。

気候変動による異常気象の増加や炭素税などの規制強化は企業にとってリスクである。環境・社会・企業統治に配慮した企業に投資する『ESG投資』が拡大していることからも、気候変動対策は重要な経営課題の一つとなった。事実、日本の有力企業や経営者が集まる経団連(日本経済団体連合会)や経済同友会も脱炭素化を推進し始めている。

この潮流を受け、再エネ企業は太陽光発電設備の自家消費提案を本格化しているが、簡単に受注を獲得できるものでもないようだ。客先の電力消費状況や懐事情は各々異なるうえ、要望も多様化しているからだ。商材にしても、太陽光発電設備や蓄電設備にとどまらず、LED照明器具や空調設備、電力小売り、EMS(エネルギー管理システム)などとの組み合わせも珍しくなく、出力制御装置などの新製品やPPA(電力売買契約)方式の無償設置などの新サービスも増えてきた。つまり、提案力が問われる時代になったのである。

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