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北陸電、廃棄パネル材で舗装用ブロック開発

 

北陸電力は2023年12月4日、廃棄された太陽光パネルのガラスを原料に舗装用ブロックを開発したと発表した。太陽光パネルの大量廃棄を見据え、実用化を目指す考えだ。

同社は石炭火力発電所から排出される微粉末の石炭灰と廃棄パネルのガラス屑を混合させて舗装用ブロックを開発した。コンクリートの原料にガラスが混入すると、砂や砂利などの骨材と反応し、骨材が膨張して表面にひび割れが生じてしまうが、石炭灰を混ぜることで反応を抑制した。

同社は22年から試験的に舗装用ブロックを開発し、同年10月にはコンクリート製造におけるガラス利用に関する特許を出願した。今後は自社の敷地内に舗装用ブロックを敷設して損傷や摩耗などの耐久性を検証する。

今回の舗装用ブロックは25年に開催される大阪・関西万博の展示館の構内に設置されることが決まっており、同社は24年10月を目途に約5万個のブロックを納入する予定だ。これで廃棄パネル700枚相当のガラスを使用するという。

北陸電力土木建築部土木技術チームの参納千夏男チーム統括は、「実用化への課題は廃棄パネルのガラスの確保だ」としたうえで、「太陽光パネルの大量廃棄問題の解決に向け、今後は中間処理業者と体制を整えていく」と方針を述べた。

同社は廃棄された太陽光パネルのガラスを原料に舗装用ブロックを開発した

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