地域密着奮闘記

法人向け自家消費提案に本腰

ソルエナジー 髙林裕孝 社長

15年前に勤め始めた会社で、太陽光発電設備とオール電化製品の販売に携わったのですが、2008年に起きたリーマンショックによって、その会社が倒産したのです。そこで仲間たちとこのまま太陽光発電の販売を続けようと設立したのが当社です。

会社を立ち上げた09年に、ちょうど『余剰電力倍額買取制度』が始まり、太陽光発電業界に、ガス会社や建設会社などの異業種が相次ぎ参入しました。急激に競合他社の販売価格が下がり、非常に苦しかったのを覚えています。当時の販売数は1ヵ月に4~5件程。いまは自社で施工していますが、当時は施工を外注していました。

以前勤めていた会社は御殿場に本社があり、大井川以西は浜松支店の者が担当していました。どれくらいのお客様が信用してくださっているのかは分かりませんが、浜松のお客様からは何か問題があれば当社に電話がかかってきます。

当時の顧客も含めると、これまでに太陽光発電設備を販売したお客様の数は1200件程度になります。初期の方はPCS(パワーコンディショナ)やエコキュートの設置から15年程度経過しているので、それらを買い替える方もいらっしゃいます。また〝19年問題〟が控えていますから、蓄電設備の販売にも力を入れていくつもりです。

来年度の太陽光発電所開発の成否は太陽光パネルの価格がどの程度まで下がるかによるでしょう。とはいえ、中部電力の管内で低圧太陽光発電所を開発する際は、無制限抑制の対象外ですので、検討していきたいと思います。それに御前崎から伊良湖岬までの遠州灘一帯は日照条件がよく、東京や名古屋に比べれば7~8%発電量が高いので、後はいかに土地を確保するかですね。

同時に、今後は企業の事務所や工場に、自家消費用の太陽光発電設備と蓄電設備を提案していきたいと考えています。18年に浜松市では停電が発生したので、問い合わせはありますが、まだまだこれからという状況です。

とはいえ、自家消費向けの税制優遇が継続になれば、即時償却が可能になり、大きな利点があります。金融機関の担当者にこの仕組みを伝え、話を広めてもらおうと考えています。

現在、事務所や工場では業務用の電力を15円/kWh程度で購入しているはずです。FITの売電単価が18円であればまだ売電する方が得ですが、来年度の単価になれば発電した電力は自家消費した方が得になります。今後は自家消費提案が軸になるでしょう。

 

会社のプロフィール

【住所】静岡県浜松市浜北区宮口460番地の1

【創業】2009年4月

【従業員】10名

【事業内容】太陽光発電設備の販売・施工

【売上高】2億円(2018年3月期)

【取扱いメーカー】パナソニック、長州産業、リープトンエナジー、ハンファQセルズ

【太陽光発電事業歴】10年

【販売エリア】静岡県西部、東三河

【注目トピック】法人向け自家消費

 

この記事を読むにはWEB会員専用アカウントでのログインが必要です

ログイン

地域密着奮闘記 を読む

一覧を見る