国交省、太陽光パネルの公道設置に向け指針策定へ
国交省が太陽光発電設備の公道設置に関する指針を示す方向だ。公道での導入拡大を見据え、早くも製品を開発する企業が現れた。
2020年度の国土交通省の調査によると、全国の公道やトンネルの照明に年間約30億kWhの電力が消費されているが、公道に設置された太陽光発電設備などで賄っている再生可能エネルギー電力量はこのうち僅か0.4%に過ぎない。それゆえ、公道の総電力消費量の半分を再エネで賄うとしても、追加で約2.8万ヵ所に太陽光発電設備を設置する必要があり、脱炭素化に向け、太陽光発電設備の公道設置はかねてより課題だった。
そこで国交省はこのほど、太陽光発電設備の公道設置に関するガイドラインを策定する方向で検討に入った。これまで明確ではなかった公道設置に対して指針を示し、自治体など道路管理者による再エネの導入を促していく考えだ。
国交省道路局環境安全・防災課の柴山慶行課長補佐は、「主に盛土や切土によって整備された公道横の斜面など、個別に検討が必要な場所を対象に、道路点検などへの影響を踏まえて太陽光発電設備の設置可能性を示す予定だ」と語り、設置可能な場所と設置できない場所を明確化する方針だ。
なお、車道や歩道などへの設置については、今後の実証実験の結果を踏まえて策定する模様である。