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発電所トラブル後絶たず

対策は業者の〝目利き〟

太陽光パネルの故障や太陽光発電所の施工不良が後を絶たない。あるO&M(管理・保守)会社は携わった発電所の5割以上で不具合が検出されたという。機器の故障を放置すれば、漏電や火災事故に発展しかねない。対策が急務だ。(本誌・岡田浩一)

あるEPC(設計・調達・建設)企業は、2年前に建設した1.5MWの太陽光発電所でパネルの不具合を確認、製造元に問い合わせたが、メーカーの対応が悪いようで、担当者は困惑している。

「海外製のパネルで全数の1割も異常がみられたため、初期不良を疑い、メーカーに連絡したが、代理店を通してほしいというだけで応じない。仕方なく仲介していた複数の商社に問い合わせたが、連絡すら取れない会社もあった。結局、詳細に検査し、データを直接メーカーに送ったが、未だに取り合ってくれない」。

このままメーカーの保証が履行されなければ、被害総額は数千万円規模にのぼる可能性もある。泣き寝入りできない状況だ。

一方、あるO&M会社の幹部は、「当社が担当しているある事業者は、不良発電所の売買を巡って係争中だ」とし、こう説明する。

「購入した複数の発電所があまりに発電量が低く、当社が調べたところ、設計・施工に不備があって修復不能だった。所有してもリスクしかないので事業者はすべて売り戻そうとしたが、一部は売り戻せず、結局、裁判で争うことになった」。

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