トランプ米新政権誕生で揺れるPV業界
米大統領選で共和党のトランプ氏が勝利したことで、米国の太陽光発電業界が揺れている。太陽光発電に否定的なトランプ氏率いる新政権が再エネ推進策にブレーキをかけかねないからだ。だが、早期に政策が転換される可能性は低いとの見方もある。どう動くのか。
約1年に亘る米次期大統領選に終止符が打たれた翌日、ファーストソーラーやサンパワー、ソーラーシティといった米国の太陽光関連企業の株価が軒並み下落した。理由は、勝利したドナルド・トランプ氏が温暖化対策や太陽光発電に懐疑的な思想の持ち主だからだ。
事実、選挙戦の最中、氏は「太陽光発電企業に投資をしたが、大失敗に終わった」、「ソーラーについてよく知っているが、問題はとても(コストが)高いということ」など、太陽光発電に対してネガティブな見解を発していた。
そのうえ、「オバマ政権下で進めてきた環境エネルギー政策を踏襲する」と公約した民主党のヒラリー・クリントン氏に対して、トランプ氏はパリ協定からの脱退や化石燃料の開発強化政策を主張。それだけに、今回の大統領選の結果を踏まえ、一般メディアの報道では「再エネは終わり」との論調が強まっている。