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ネミー、YOCASOLの事業譲受

モジュール製造へ進出 6月出荷へ

架台製造のネミー(東京都世田谷区、根上幸久社長)が、2月に倒産した太陽電池モジュールメーカーYOCASOL(福岡県大牟田市)のモジュール製造に関する事業資産を2月21日付けで譲受する契約を結んだ。YOCASOLの土地や建物、生産設備、製品在庫などを引き継ぎ、従業員は就職希望者約70名を再雇用する。ネミーは架台製造やEPC(設計・調達・建設)に加え、モジュール製造まで事業領域を拡げる。

ネミー大牟田事業所(旧YOCASOL)の外観

旧YOCASOLは3月1日から『ネミー大牟田事業所』として業務を再開。3月末から4月初旬にかけて分社化され、モジュールの製販を手掛けるネミーのグループ会社として再スタートを切る予定だ。

今回の譲受額は非公表としているが、新たな設備投資なども合わせた総投資額は5億円規模になるとみられる。資金は金融機関からの借り入れも含めてネミーが100%調達する。

YOCASOLの事業譲受を決めた理由を、ネミーの根上幸久社長は、「決め手は従業員の質。(YOCASOLの従業員には)技術と経験がある。太陽電池事業に対する姿勢や人間性に至るまで、我々にとって必要だと感じた」と語る。

現在、大牟田事業所のモジュールの年産能力は60MW。今後は新しいモジュール製造装置に一部入れ替え、コスト削減を図って計画的に稼働させていく方針だ。

根上社長は、「まず生産工程を改善する。赤字体質からの脱却を図り、海外勢と勝負できる生産体制を整えていく。6月には出荷していきたい」と意気込む。

セルや封止材、バックシートなどの部材については、「原則、既存のルートで調達するが、当社には海外調達部隊がいるので、これらのルートも活用する」(根上社長)。販売は、OEM(他社ブランドでの生産)も含め、産業用から既築・新築住宅分野まで全方位に展開していく。

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