550億円の巨額詐欺に揺れるサンテックパワー
創業者の施正栄氏、CEO電撃退任
CEOを退任した 施正栄取締役会長兼CSO
8月15日、世界に衝撃が走った。サンテックパワーの創業者にして、30.3％の同社株を保有する施正栄氏が12年もの間、就任し続けたCEOの座を降りたのだ。
7月30日には同社が債務保証をする5億5420万ユーロ（約530億円）の債務不履行の恐れ、さらには5億6000万ユーロ（約550億円）もの巨額の詐欺被害を受けたという事実が次々と明るみになったばかりである。それからわずか16日後の電撃的な退任劇は、高まる破綻リスク回避のためにはCEO交代が避けられないとの苦渋の決断が見て取れる。
後任にはデイビッド・キングCFOが就任し、施CEO自身、取締役会長兼CSO（最高戦略責任者）として経営の第一線には残るものの、再建への道のりはなお遠い。
