サンテックパワーは、8社からなる中国銀行団が3月18日に、セル製造を主とする子会社、無錫サンテックパワーの会社更生法申請を無錫市中級裁判所に行ったと発表した。申請について、無錫サンテックパワーは異議を申し立ての予定はなく、数日以内に無錫市中級裁判所が受理するかどうか決定をする模様だ。
　
　サンテックパワーは3月15日、返済期限を迎えた転換社債5億4,100万ドルの元本支払いができず、債権者からデフォルト（債務不履行）を通告され、さらに世界銀行グループである国際金融公社（IFS）や中国金融機関によってクロス・デフォルトを発動されるまでに及び、事実上の財政破綻に陥っていた。

　無錫市中級裁判所が受理した場合、無錫サン テックパワーは管財人管理下に入り、多額の銀行借り入れが清算され、中国政府の支援を軸として再生に向けて再生を図ることになる。
　
　少なくとも16年満期の社債、5億ドルを保有していたIFSなどの他の債権者たちにとって、投資回収は非常に困難な状態だ。

　今回のデフォルト・会社再生法について、サンテックパワージャパンは、「親会社であるサンテックパワーホールディングスおよび、サンテックパワージャパンを含む、その他のサンテックパワーホールディングスの子会社は、今回の会社更生法の申請とは一切関係ない。
　2011年に新設されたサンテックパワーの最新工場は、無錫政府傘下の投資会社(Guolian)とサンテックインベストメントというサンテックパワーホールディングスの子会社のジョイントベンチャー(JV)で建設され所有・運用されているため、2013年2月時点で、無錫政府傘下の投資会社が全体の6割を保有しており、実質的な運用もその資金によって運営されています。この会社は無錫サンテックパワーとは異なる、サンテックインベストメントとのJVの子会社としての位置づけであり、無錫市中級裁判所が今回の会社更生法の申請を受理したとしても、それによる影響を受けることはありません。
　現在、日本向け製品の生産発注・供給に関しては、このJVで運用されている会社とサンテックパワージャパンの間で行われており、今後の日本への製品供給には全く影響はありません」とコメントを発表している。