三菱ＨＣキャピタル（柳井隆博社長）は、2021年9月22日、　米国の再生可能エネルギー事業に出資すると発表した。これを機に、全米で太陽光発電事業へ積極的に実施する。再エネ事業で海外展開を加速させる構えだ。
同社は、再エネ投資会社の米・エクセシオール・エナジー・キャピタル（＝EEC）や四国電力と、米カリフォルニア州の再エネ事業、『EIセントロ太陽光発電事業』に出資した。これにより、出資比率は、EECの投資ファンドが50％、四電が14.3％で、米国のインフラ投資子会社を通じた三菱HCキャピタルの持分比率は35.7％となる。
　同社らは、カリフォルニア州インペリアル郡の直流出力計25MWに及ぶ稼働済み太陽光発電所を保有し、PPA（電力売買契約）のもと再エネ電力を同州公営電力会社のインペリアル・イリゲーション・ディストリクトに38年まで供給する。
PPAは13年に締結され、17年間の長期に及ぶもの。19年4月からはコンサルティング会社の西・グルーポ・T・ソーラーグローバルから全株を買収したEECが履行していた。
　カリフォルニア州は、30年までに州内の総発電量に占める再エネ比率を60％へ高め、45年までに同率100％の実現を目指している。電力会社などには一定量の再エネ電力の供給が義務づけられており、PPAによる再エネ電力の調達が盛んだ。太陽光発電は現在、全米の総発電量の約30％を占めるなど、導入が進んでいる。