ファーウェイ、低圧PCS堂々発売
PCS(パワーコンディショナ)世界大手の中国ファーウェイ(華為技術)が今年3月、低圧太陽光発電所向けの高効率PCSを発売した。小型で重量が通常の3分の1と軽く、高い施工性が特長だ。新製品の魅力に迫る。
コンパクトで軽い!
定格出力33kWと40kWの中型PCSによる分散設置で高圧太陽光発電所の設計常識を塗り替えたファーウェイ。次のターゲットは、出力50kW未満の低圧太陽光発電所市場なのだろうか。
同社はこのほど4.95kW機と4.125kW機の単相小型機を開発。両機を低圧太陽光発電所用のPCSとして売り出し、今年6月にも初出荷する予定だ。
新製品の特長は、まず構造がシンプルで、小さく軽い点である。
たとえば、他社の製品にはPCS本体に操作パネルが設置されているが、ファーウェイの新製品にはWi‒Fiを介して外部で操作する仕組みが導入されており、本体に操作パネルはない。必要な機能しかなく、至ってシンプルだ。
事実、ファーウェイの小型機には電子回路基板が1つしか搭載されていない。制御回路を必要とする他社の製品に電子回路基板が複数存在するのと比べると、電子回路基板同士を繋ぐ複雑な配線が不要になる。
では、どれくらい軽いのか。驚くことに、1台の重さは10㎏ほどしかない。通常は出力4〜5kWクラスの小型機でも30㎏以上だから、ファーウェイは実に3分の1以下へ、大幅な軽量化を実現させたのだ。
軽量化によって施工性を向上し、作業員1名だけで素早く設置できるため、工事コストを大きく削減することが可能となる。