世界初がめじろ押し!

トリナ・ソーラー 2015年5.5GWの出荷に挑む

2015年、5GW超えという前人未到のモジュール出荷量に挑むトリナ・ソーラー。世界中で選ばれ続けるトリナが、ここ日本でも新たなビジネスモデルに挑戦し始めた。

SPACEMAX。屋根のスペースが限られた日本のために開発された小型で軽量、高効率のモジュール

「15年は4.8GWの出荷量を想定していましたが、5.5〜5.6GWを達成できるのでは」。

トリナ・ソーラー・ジャパンのチェン・イエ社長が話す通り、今期もトリナは絶好調だ。通期出荷予測は、ほぼ四半期ごとに上方修正され、15年中間決算時には4.4〜4.6GWから5.5〜5.6GWへと大幅更新。前人未到の5GW大幅超えを目指す。

2年連続でモジュール出荷量世界№1の座をほぼ射止めた格好だが、世界初は出荷量だけではない。5.5GWのモジュール生産能力も世界最大なら、R&D(研究開発)分野でも、14年1年間で4度、15年2度の世界記録を樹立するなど世界初がめじろ押し。もちろん、売上高も営業利益も過去最高を記録する見込みだ。

なぜ、世界中でトリナは選ばれ続けるのか。チェン社長は「R&Dと品質管理」この2つを挙げる。

「技術開発によって、新しい製品を生み続け、さらに研究をし続ける」。こうしたR&Dによって、製品化された代表例がPERC技術を採用した単結晶モジュールやフレームレス両面ガラスモジュール『DUOMAX』だ。

PERCとは、裏面パッシベーションとも呼ばれるセル構造で、変換効率を向上させると期待された次世代技術である。このPERCセルを搭載した『SPACEMAX(単結晶)』は、48セルながら最大変換効率が17.4%。公称最大出力は230Wという優れもの。

またIECおよびUL火災テストでクラスAを取得したガラスを使い、フレームレス化したのが『DUOMAX』だ。両面ガラスだけに耐久性に優れており、マイクロクラックも、PID劣化も、UV劣化も心配ない。国土が狭い日本では、沿岸部や積雪地などへの導入がますます増えるが、塩害耐性IECレベル6をクリアした『DUOMAX』なら最適なモジュールになるだろう。

「高効率なモジュールを生み続け、発電量を最大化させる」R&Dと対をなすのが2005年から追求する製造ラインでの品質管理だ。

こうしたトリナの精神を継承し、日本で展開するトリナ・ソーラー・ジャパンも、15年は600MWの出荷量を見込む。さらに日本最大級となる約231MWの大規模発電所「瀬戸内kirei太陽光発電所」向けに116MWのモジュール供給契約を締結したのも記憶に新しいところ。「16年の出荷目標は1GW」とチェン社長は世界最大の太陽光発電メーカーとして、日本でのさらなる成長を目指す。

チェン・イエ社長