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高効率太陽電池 国内住宅で躍進

パナソニック、日本トップを標榜 東芝、システム販売3倍増

国内の住宅用PV(太陽光発電)システム市場で、パナソニックと東芝が販売シェアを拡げている。他社製品よりも割高だが、世界最高水準の発電性能という品質重視の販売戦略が功を奏し、顧客層を獲得。格安販売を仕掛ける海外勢を尻目に躍進し、先行していたシャープや京セラを凌ぐ勢いだ。住宅用PV市場でメーカーの勢力図が塗り変わる可能性も出てきた。

パナソニックは、為替の変動やタイ洪水の影響を受け、11年度決算では過去最大の純損失を抱えたが、PVシステムなどを販売するエコソリューションズ部門は唯一営業黒字を実現した。11年度のPVシステムの販売量が280MWと、対前期比1.5倍以上の増加を遂げたことが収益性を高めたのである。

それだけに、大坪文雄社長は5月11日の決算発表で、PV事業拡大への意気込みをこう語った。「ソーラーは収益を伴った高成長を記録している。『HIT太陽電池』の特長が活かせる国内の住宅用市場に照準を合わせ、12年度の販売目標は450MW以上、国内シェアトップを奪取する」。

東芝も、住宅用PVシステムの販売が好調で、11年度の販売量は前年比3倍増の2万件強、発電容量にして80MWを超える模様だ。11年9月には出力240Wの米サンパワー社製の新型モジュールを発売。これを機に営業を本格化し、販売を急速に伸ばした。

太陽光発電システム推進部住宅用太陽光発電システム部の江尻稔部長は、「11年度上期は、プロモーション活動を積極的に行い、営業体制を強化した。その甲斐あって、下期は上期比3倍以上も販売を伸ばすことができた」と語る。

決算発表で質問に応じるパナソニックの大坪文雄社長(左)と、上野山実常務(右)。

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