バックナンバーのご案内
PVeye 2012年4月号
特集「日本版FITの全貌を追う “ルビコン川を渡る”全量買取制度」
“ルビコン川を渡る”全量買取制度
ソーラーフロンティアの次の一手
世界の主要PVプレイヤー相関図
インタビュー/福山哲郎参議院議員
ランキング/太陽電池メーカー世界トップ75ほか
在庫切れのため購入できません
再生可能エネルギー特別措置法案が閣議決定されたあの日、人知の結晶であったはずの原子力発電所が大津波に飲み込まれた。
それから1年後の3月上旬。調達価格等算定委員会に臨んだ枝野幸男経済産業大臣は「再生可能エネルギーのエネルギー供給源としての重要性」を説いたが、むろん導入拡大の正鵠を握るのが固定価格買取り制度である。・・・
政策インタビュー
2020年に再エネ20%へ引き上げる。買取り価格は最低でも40円以上
福山哲郎 民主党参議院議員 外交防衛委員長
民主党のエネルギープロジェクトチームは、今年2月、再生可能エネルギー(再エネ)政策に関する党の第一次提言をまとめた。2020年代の早い時期に電力の20%を再エネにするとの方針を打ち出し、国が送電網の整備を支援する考えや、農林漁業と再エネ導入を両立できる制度を創設するなど具体策を掲げた。そこで、環境政策通として知られる民主党の福山哲郎参議院議員に民主党が掲げる再エネ、そしてPVの普及構想を聞いた。
オピニオン
「日本版FITとは被災地復興を担った重要法案」
柏木孝夫 東京工業大学 教授
「残念ながら、現時点では万能なエネルギー源など存在しない。エネルギーは必ず光と影を持ち合わせている」。これは柏木孝夫東京工業大学教授の言である。同氏は総合資源エネルギー調査委員会新エネルギー部会部会長を11年勤め、電気事業分科会買取制度小委員会の委員長も歴任する。いわば、我が国の新エネルギー政策を決定づけてきた人物である。そのキーマンが照らす再エネ法案の光と影とは。
6~9
(1)チャイナメリカ巡る
アンチダンピングに終止符
米商務省、3月19、27日に予備裁定下す
将来的な太陽光発電マーケットの超大国を指し、「チャイナメリカ(ChinAmerica)」と表現するが、世界中が有望視するこのチャイナメリカ2大国間を巡るアンチダンピング・補助金相殺関税の予備決定が3月19、27日に下された模様だ。
(2)ドイツ環境省、PV引き締めに本腰
異例のFIT大改造計画公表 国民負担3倍増に配慮
ドイツ政府は2月24日、EEG(再生可能エネルギー法)の改正案を公表、異例のFIT(全量買取り制度)改定に踏み込んだ。太陽光発電需要を引き締める意向である。公開した修正案は、3月と5月以降に及ぶタリフ(買取り価格)の大幅削減や、出力10MW以上の大型設備への補助停止に加え、タリフ改定権の省庁への委譲にまで及ぶもの。太陽光発電の導入量の急増による賦課金(買取り費用を電気料金に上乗せする負担金)上昇を抑え、国民負担を軽減する狙いだ。改正案がドイツ連邦議会で可決されれば、ドイツの太陽光発電市場が急速に冷え込む可能性が高い。
11~13
韓国 東海カーボン、韓ポスコと合弁設立 等方性黒鉛4千t工場建設へ
マレーシア トクヤマ、マレーシアで多結晶シリコン第二期プラント着工
ドイツ パワコン世界最大手SMA、日本市場へ本格参入
34~35
「モジュール開発とEPCでトータルコスト低減へ」
亀田繁明 ソーラーフロンティア 代表取締役社長
昭和シェル石油グループの太陽電池モジュールメーカー、ソーラーフロンティアは、CIS型薄膜モジュールの量産開発に力を入れる一方、EPC(設計・調達・建設)事業に乗り出した。昨年9月より専門の部署を立ち上げて営業活動を本格化しており、メガソーラー建設の受注獲得に動く。モジュール市況の急落と円高の逆風を受けるなか、国内事業を強化する狙いだ。経営トップの亀田繁明社長にその真意を訊いた。
グローバルトレンド
有為転変の世界PV6兆円市場 28~31
世界の太陽光発電市場に激変の兆しが表れた。昨年の太陽光発電市場はドイツの年末駆け込み需要とイタリアの導入量が急増し、高い成長を維持したが、今年2月ドイツ政府がFITの大改革案を公表。過熱した太陽光発電市場の引き締めに踏み込んだ。イギリスやスペインも補助を引き下げる方向で欧州市場が冷え込む可能性が出てきた。
太陽光発電企業は設備価格の急落が響き、11年決算は軒並み赤字。今年の需要が停滞すれば、さらに厳しい状況に陥る。政治イヤーの2012年、世界の太陽光発電6兆円マーケットは波乱含みの幕開けとなった。
世界の主要PVプレイヤー相関図
太陽電池セル・モジュールメーカーをはじめ、パワーコンディショナメーカー、シリコンインゴット・ウエハメーカー、多結晶シリコンメーカー、EPC・SI企業、IPP企業など、世界の主要太陽光発電プレイヤー140社を網羅。各社の商流・資本関係・業務提携の全貌を明かした。
世界が唱えたPVの可能性
3・11、あの日から1年が経つ。だが、時の流れに反して、被災地はあの日を境に日常が剥離したままだ。その一方で、日本に立地する54基の原子力発電所は、ゼロ稼働となる可能性が高い。停止となれば30%の電力源を消失するため、太陽光発電の役割を必然的に変貌させつつある。
「電力を安全に安定的に供給する」。これが日本の抱えた喫緊の課題だが、太陽光発電は発電コスト、貯蔵、送電システム3つの分野で課題を抱え、どれほどの時間とコストを費やせば、原発を代替し得る基幹電源になれるのか否か。まだ漠然としている。
そこで世界の太陽光発電企業の首脳が語る太陽光発電が果たすべき役割、そして健全なる市場成長を通じて、3・11後のエネルギー像を改めて検証する。
「淘汰が市場を健全化する」
庄岩 カナディアン・ソーラー Senior Corporate Vice President
「蓄電池と送電技術の融合が必要不可欠」
謝鎭洋 TSEC 総経理兼COO
58~59
薄膜Siに一条の光明
カギは"フルスペクトル"と"ヘテロ接合"
小長井誠 東京工業大学教授
多結晶シリコンの需給逼迫が深刻化した07年、一大ブームを巻き起こした薄膜シリコン太陽電池であったが、今やその勢いは見る影もない。三菱重工業の撤退、米ユナイテッドソーラーの売却などプレイヤーの戦線離脱が後を絶たない。だが、その薄膜シリコン技術も、可能性がないわけではないようだ。カギは「フルスペクトル」と「ヘテロ接合」。太陽電池研究の第一人者で、薄膜シリコンに造詣が深い東京工業大学の小長井誠教授が語った。
38~52
新興マタイ、PV売上70億円 静岡支店開設
ソプレイエナジー、「日本で100MWのモジュール拠点を構築する」
カナディアン・ソーラー・ジャパン、モジュール出力誤差プラスマイナス5Wが自社基準
NTTファシリティーズ、太陽光発電実証サイト稼動
ABB、PV発電所の国際標準化を提案
日天、12年3月期2MW販売
プリード、PV発電所向けに環境測定機器を提案
ジャパンソーラー、今期売上10億円へ 来期は産業用へ展開
コマツNTC、ワイヤソー販売 今期半減見込み
ループ、設立初年PV発電所建設200kW
インリー・グリーン・エナジー、日本市場へ参入
JFEテクノス、リース方式でSI受注目指す
太陽光サポートセンター、初年度メンテ契約1万件へ
横浜環境デザイン、全国施工ネットワーク構築へ
エスイーエム・ダイキン、PV売上40億円微増で推移
荏原ユージライト、台インベンテック製モジュール販売開始
旭ダイヤモンド工業、通期売上80億円台に下方修正
フォトボルテック、日本PVプランナー育成協会で産業用施工研修スタート
ヒロトモエナジー、国内初テュフ施工国際認証取得
エスパワー、山形発国産モジュール拡販へ
GWソーラー、150W単結晶バックコンタクト式発売へ
たけでん、組織刷新「PV+蓄電池」を柱に
JM、PV工事件数2.7倍に急増 今期2500件へ
"施工""メンテ"の基準統一化へ
公益2団体が掲げる品質理念
44~45
「日本のPV施工技術を世界へ」
小笠原忠好 伊坂電気 技術部長
太陽光発電システムの施工に携わって20年。黎明期から現場で業界を支えてきた功労者であるが、今なお第一線に立ち続ける。システム設計に頭を捻り、配線工事に汗を流し、アフリカから南米、紛争絶えない中東諸国まで赴く。根っからの仕事人間だが、異文化・異業種交流を重んじる寛容さが人を惹きつけてやまないらしい。大阪の太陽光発電施工会社、伊坂電気(大阪市中央区)の技術部長で、エスイーエム・ダイキン(大阪市北区)など数社の顧問を務める小笠原忠好氏がその人だ。「ミスター施工」との呼び声高い氏の足跡を追った。
14・37
ウエストホールディングス
メガソーラー用スクリュー架台導入
中国の架台大手と合弁設立
グリーンテック
ボトルレス架台などで
メガソーラー建設最短2週間を目指す
60~62
1)高島、集合住宅用PVシステム
2)IDEC、電力マネジメントシステム
3)サカキコーポレーション、最上位全天日射計など
4)安川電機、住宅用パワコン
5)英弘精機、メガソーラー故障診断システム
54~57
・世界市況データ
・モジュール価格推移
・2011年決算
・セル・モジュール生産・出荷量ランキング
・セル・モジュール生産能力ランキング
発刊日 | 2012年03月24日 |
---|---|
定価 | 1,944円 |
コード | ISBN 978-4-9906365-0-0 C2405 \1800E |