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PVeye 2012年10月号
特集「世界倒産危険度ランキング 生き残るのは誰だ 422社の経営実態を見抜く」
特集)世界倒産ランキング 生き残るの誰だ 422社の経営実態を見抜く
ニュース)ボーダーレス化進む住宅太陽光発電市場 補助金申請減少も、賑わう"全量低圧”
企業探求)オリックス IPP事業に本格参入 総投資額540億円 3年内に200MW開発へ
傾向と対策)”系統連系”を乗り越えろ
データ)世界市況データ/世界PV企業第2四半期決算
在庫切れのため購入できません
止められぬ製造ラインが売り先すらままならない太陽電池を生み、在庫の山をつくりだす。たまった在庫を吐き出すため、パネルは値崩れを起こしその結果、財務基盤を大きく毀損させてしまう。
FIT(全量買取り制度)のもと、拡大の一途を辿る太陽光発電マーケット。だが、世界中でいくらモジュールを売りさばこうとも、工場閉鎖や事業撤退、経営破綻に陥る企業が後を絶たない。太陽光発電産業はまるで底なしの危機のなかに迷い込んだかのようだ。
太陽光発電というものづくりを担ったメーカーたちに明日はくるのか。ポリシリコン・インゴット・ウエハ、セル・モジュール、モジュール部材、製造装置、PVシステム、この5つのジャンルから総勢422社を対象に短期的に資金繰り、資金効率、有利子負債の水準などをもとに倒産リスクを徹底検証する。
経営指標から見る日本のものづくり力
1兆円もの市場形成が予想される日本の太陽電池マーケット。だがその影で、値下げの波に翻弄されたものづくりに崩壊の危機が迫っている。
倒産リスクを数値化したZスコア
422社の倒産危険度を徹底検証
国内企業編/海外企業編
短期的な資産効率、有利子負債の水準など、企業の公開財務データを総合的に分析し、倒産リスクの大きさをはじきだす倒産危険度。危険度を指すZスコアとは米国の経済学者、エドワード・アルトマンが1968年に考案したものだ。
経営分析
"太陽電池の雄"シャープ凋落の真相
太陽電池国内最大手のシャープが存亡の淵に立たされている。液晶パネルの販売低迷が響き、13年3月期の最終赤字は2500億円に拡大する見込みだ。株価は最安値圏で張りつき、資本提携を進めていた鴻海(ホンハイ)精密工業との調整も難航している。そればかりか、約1兆2520億円に及ぶ巨額の有利子負債を抱え、資産売却に踏み切るものの、自力での再建は難しい。太陽電池は5四半期連続の赤字に陥っており、堺、葛城両工場の売却を検討。高効率の単結晶シリコン型太陽電池『ブラックソーラー』の生産は継続する模様であるが、前途は多難だ。シャープ凋落の背景を探る。
技術革新こそ唯一無二の打開策
京セラ/ソーラーフロンティア
太陽電池メーカーはいかに経営改善を図るべきか。有能な経営コンサルタントでも、この問いに対する答えを導き出すことは至難であろう。確かに、新境地へ活路を見出す策はある。EPC(設計、調達、建設)やIPP(独立系発電)事業、あるいはポリシリコンの製造など関連分野へ展開し、そこで収益を上げて採算性を高める方法だ。しかし、仮に関連分野でしか利益を得ることができなければ、採算の悪い太陽電池の製造は整理した方がよいという結論に至ってしまう。それは太陽電池メーカーの抜本的な経営改善とはいえないだろう。ならば太陽電池メーカーは本業でいかに生き残るべきか。この解を探るうえで、京セラとソーラーフロンティアの経営に迫った。両社の太陽電池事業は決して順風満帆とはいえないが、奇しくも今年、業績は回復に向かい、黒字転換の兆しが見え始めている。
6
ボーダーレス化進む 住宅太陽光発電市場
補助金申請減少も、賑わう"全量低圧"
住宅用太陽光発電市場のボーダーレス化が進んでいる。全量売電を活用して、出力10kW以上の太陽光発電システムを設置するユーザーが増加し、今年7月より住宅用太陽光発電補助金の申込み件数が減少に転じた。メーカー各社は10kW以上50kW未満の低圧線接続用の太陽光発電システムを発売し、顧客層の獲得に動く。"低圧"太陽光発電市場が熱を帯びてきた。
7・42
山洋電気
パワコン出荷倍増 今期売上5倍増へ
産業用市場でシェア20%超目指す
産業用太陽光発電向けの中型パワーコンディショナの製販で実績を持つ山洋電気は、FIT(全量買取り式の固定価格買取り制度)の開始を受けて、今年4~8月の受注が前年同期比2倍を超えるペースで推移。今秋から生産能力を増強し、供給力の拡充に動く。下期以降さらに上昇すれば、今期のパワーコンディショナの売上高は、前期比5倍の大増収を遂げる可能性も出てきた。
上野グリーンソリューションズ
EPCからメンテ、IPPまで垂直展開
3年内売上25億円目指す
1869年の創業以来、エネルギー総合物流で事業を拡大し、いまや年商700億円を稼ぎ出す上野グループ。今年4月に新会社、上野グリーンソリューションズ(横浜市中区、上野元社長COO、UGS)を立ち上げ、太陽光発電分野へ本格展開を果たした。FIT(全量買取り式の固定価格買取り制度)を活用して、IPP(独立系発電)事業からEPC(設計・調達・建設)まで手掛ける方針を打ち出す。いかなる新戦略を描いているのか。
8~9
オリックス
IPP事業に本格参入
総投資額540億円
3年内に200MW開発へ
金融サービス大手のオリックスが、FIT(全量買取り式の固定価格買取り制度)を活用して、太陽光発電のIPP(独立系発電)事業に本格参入した。3年間で約540億円投じ、発電規模にして計200MW分の太陽光発電所を開発する計画だ。前倒しで進める意向も明かしており、すでに100MW分の案件を進めている。金融大手が構築するIPP事業とはいかなるものか。
40~41
世界のすべての太陽光パネルとカップリング
貝方士利浩 田淵電機 代表取締役社長
太陽光発電用の小型パワーコンディショナで国内トップを走る田淵電機。住宅用太陽光発電システム向けのパワーコンディショナの生産は今年で17年目を迎える。その技術と実績の評価は高く、昨年発売した独自製品『エネテラス』の売れ行きも好調だ。パワーコンディショナの出荷は現在、前期比30%増と大幅に伸びており、今期は容量にして500MWを超える勢い。全量売電市場が急拡大するなか、新戦略を描く貝方士利浩社長に話を聞いた。
36~38
"系統連系"を乗り越えろ
太陽光発電所の建設計画が目白押しで、賑わいを見せる全量売電市場であるが、ここに来て、プロジェクトの遅延や縮小、あるいは中止する案件まで浮上してきた。主因は、系統(電力送電網)への接続、すなわち、電力会社との"系統連系"の協議が進んでいないらしい。いったい何が起こっているのか。系統連系協議の内実に迫る。
44~50
SBエナジー、三井物産と鳥取でIPP事業 発電規模40MW
パスポート、産業用太陽光 共同購入システムを提案
新興マタイ、本社新社屋竣工 再エネ・省エネ設備20種導入
アブリテックジャパン、住宅太陽光システム 月300棟へ
PVプランナー協会、10月社団法人化
日天、本社移転
テュフラインランドジャパン、太陽電池モジュール向け新サービス開始
オルテナジー、伯東と合弁で新会社設立 太陽光システム販売で売上26億円
ビットアイル、広島県竹原市でメガソーラー着工 計4MWへ
窪倉電設、燕市にメガソーラー竣工 全国4ヵ所で発電事業開始
ケミトックス、長期信頼性及びPIDに関するセミナー10月31日開催
54
桑野幸徳 太陽光発電技術研究組合 理事長 第五回/黒星スタート
アモルファス半導体をエネルギー材料に利用してはどうか―。研究所長の山野の助言をきっかけに、桑野率いる研究チームは1974年、アモルファスシリコン太陽電池の開発に着手した。当初はアモルファス材料を用いるという点において、従来のアモルファス半導体の延長線上にあると踏んでいたが、実際は似て非なるものだった。桑野はそれまでアモルファスシリコンを扱ったことがなかったし、太陽電池に至っては、まったく未知の領域だった。
52
1)日本軽金属グループ、メガソーラー向けアルミ架台発売
2)元旦ビューティ工業、パネル取付金具発売
53
「太陽光発電マーケット2012」
資源総合システム
51
世界市況データ(ポリシリコン、ウエハ、セル、モジュールのスポット価格)/ 世界PV企業 2012年第2四半期(2012年4~6月)決算
発刊日 | 2012年09月25日 |
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定価 | 1,944円 |
コード | 雑誌80109-9 4910801090925 01800 |