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PVeye 2013年4月号
特集「サンテックパワー非常事態宣言 忍び寄る連鎖倒産の波」
緊急特集1)サンテックパワー非常事態宣言 忍び寄る連鎖倒産の波
緊急特集2)世界PVメーカー100社の財務を総点検
ニュース)サンテックパワー王国が崩壊 5億4100万ドルの債務不履行を発表/買取り価格10%低減 明か暗か!2年目の全量売電/ネミー、YOCASOLの事業譲受
データ)世界市況データ/2012年セル・モジュール生産・出荷量ランキング/セル・モジュール生産能力ランキングほか
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採算割れでパネルを売るのは今日で仕舞いだ。何度そう呟いたことだろう。だが、タリフが減額されるたびに目先の利益にとらわれ、さらなる値下げでパイを奪いに走った——。
悪い予感ほど的中するものなのか。経営危機に喘いだサンテックパワーがついにデフォルト(債務不履行)に陥った。負債額の大きさから存続さえ危ぶまれる状態だが、それはモジュール事業での失敗が積み重なったすえの結末ともいえる。
世界大手に君臨し続けたサンテックパワーが抱える経営危機の本質とは何なのか。彼らの闇に迫るとともに、連鎖倒産が懸念されるいま、海外企業100社の財務データから最新の経営状況を緊急特集する。
世界を襲う連鎖倒産の影
世界PVメーカー100社の財務を総点検
「2013年は黒字転換のときだ」。世界大手の経営者たちは口々に語る。だが未来は誰にも解らない。我々にできることは過去、そして現在から未来を予測することだけだ。
そこで世界PVメーカーを対象に財務状態を分析。誰が最も稼ぎ、健全な経営をしてきたのだろうか。
インタビュー
世界PVプレイヤーの経営戦略
「大手でさえ、明暗別れる13年 今期は利益率の好転を図る」
JAソーラー ジャン・シェCOO
「今期こそ、6四半期連続の赤字から抜け出す」
インリー・グリーンエナジー ハンク・ワン副総経理
「EPCと在庫調整が黒字経営の鉄則」
ETソーラー 佘海峰プレジデント&CEO
「ブレイクイーブンまで回復 13年黒字転換へ」
インベンテックエナジー 呉惠雯 総経理
「トータルソリューションで収益確保 13年モジュール出荷220MW目指す」
Sエナジー 洪性旻 代表理事(CEO)
「我々は間違いなく黒字化を果たす」
カナディアン・ソーラー ショーン・クゥCEO
「高品質化に傾注 付加価値販売で収益改善」
ソーラーワールド フランク・ヘンCSO
「市場の健全化に値上げは必要」
ジンテック・エナジー 潘文輝 総経理
「新たな価値を創造しない限り、企業は生き残れない」
レネソーラ 李仙寿CEO
「打開策はグローバル化、そしてプロジェクト開発」
イソフォトン アンヘル・ルイス・セラーノCEO
6~11
サンテックパワー王国が崩壊
5億4100万ドルの債務不履行を発表
社債借り換えに失敗
3月18日、サンテックパワーが事実上、崩壊した。15日に返済期限を迎えた転換社債、5億4100万ドル(約510億円)の元本不払いに対し、社債保有者からデフォルト(債務不履行)を通告されたと発表したのだ。
買取り価格10%低減
明か暗か!2年目の全量売電
経産省の有識者会議「調達価格等算定委員会」は3月11日、太陽光発電の2013年度の買取り価格を10%減額する案を示した。意見公募を経て正式に決まれば、出力10kW以上の非住宅用はkWhあたり税抜36円(税込37.8円)、10kW未満の住宅用は38円となる。
業界ではアンドの溜息が広がる一方、円安による部材費の上昇リスクも懸念されている。当面は12年度からの持ち越し案件で活況が続く見通しだが、今秋以降の動向は読めない。送電網への受け入れ問題が燻り続けるなか、全量売電は2年目に突入する。
ネミー、YOCASOLの事業譲受
モジュール製造へ進出 6月出荷へ
架台製造のネミー(東京都世田谷区、根上幸久社長)が、2月に倒産した太陽電池モジュールメーカーYOCASOL(福岡県大牟田市)のモジュール製造に関する事業資産を2月21日付けで譲受する契約を結んだ。YOCASOLの土地や建物、生産設備、製品在庫などを引き継ぎ、従業員は就職希望者約70名を再雇用する。ネミーは架台製造やEPC(設計・調達・建設)に加え、モジュール製造まで事業領域を拡げる。
12
AUO、赤字体質からの脱却へ
13年モジュール出荷300MWを目指す
13
「品質を犠牲にしてまでのコスト競争は終わりを迎えた」
デュポン コンラッド・バーク グローバルマーケティングディレクター
1958年といえば、日本がまだ高度成長期に入ったばかりのその頃、デュポンはベル研究所へ初めて高純度シリコンを提供した。それから55年、世界中に導入された太陽電池は4億枚にのぼり、その半数にデュポン製材料が使われるまでとなった。2011年のPV事業売上高は14億米ドル、部材メーカーのなかで、最も収益性の高い企業としていまなお色褪せない。
揺籃期からPVを支えてきた彼らは、いまのマーケットをどう分析しているのか。
14,52
パネル出力制御機器
オプティマイザ日本上陸 タイゴエナジー、ソーラーエッジが提案強化
太陽電池モジュール単体の出力を調整し、各モジュールの発電能力を最大限発揮させるオプティマイザシステム。モジュールの不具合を検出する機能も持つため、世界各国でニーズが拡大している。そのシステムが日本で普及し始めており、米・タイゴエナジーとイスラエルのソーラーエッジが提案を強めている。
アドバンス “分譲”メガソーラー 茨城県石岡市に第1号
13年度10ヶ所計画
39~45
パワーワン/新世紀PV会/奥地建産/ジャパンソーラー/シャープ/ワイヤソー市場/サカキコーポレーション/日本PVプランナー協会/ABB/レフソール/フォトボルテック/プリード/ソーラーパートナーズ
54
桑野幸徳 太陽光発電技術研究組合 理事長
第11回/足掛け3年の電力改革
桑野は、1979年にアモルファスシリコン太陽電池で世界初の工業化を成し遂げ、翌年にソーラー電卓を商品化した。1989年には三洋電機の機能材料研究所の研究所長として研究員を束ね、高効率太陽電池「HIT」の開発へ道筋をつける。研究者としても組織のリーダーとしても成果を上げ、経営層からその資質は高く評価されていた。
47~49
世界市況データ/2012年セル・モジュール生産・出荷量ランキング/セル・モジュール生産能力ランキング
50~51
1)新電元工業…100kWパワコン 新機種発売
2)リバースアンドシーオー…太陽光パネル自動洗浄システム「セルスイーパー」本格発売
3)デュポン…メガソーラー向け防草シート「ザバーン」拡販へ
発刊日 | 2013年03月25日 |
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定価 | 1,944円 |
コード | 0109-3 4910801090338 01800 |