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PVeye 2024年5月号
特集「機器交換から蓄電池併設まで 徹底解説!太陽光発電所バリューアップ術」
稼働から10年以上経つ太陽光発電所が増えるなか、長期安定稼働を念頭に、いかに収益性を高め、資産価値の向上を図るか、改めて再考すべき時が来たのだ。というのも、機器の経年劣化が進行して発電量は少なからず低下している。そのうえ、ケーブル盗難が多発し、保険を活用できない状況下、盗難対策を怠れば事業性は悪化しかねない。その一方で出力抑制が全国に広がった。すでに九州の発電事業者は当初の収益計画通りに事業が成り立たない事態に直面している。そこで本誌は、既設の太陽光発電所の価値向上に資する〝バリューアップ〟に迫った。具体的な手法を細かく解説する。(本誌・楓崇志、岡田浩一)
CO2OS、蓄電池併設提案に本腰 九電管内の太陽光発電所向けに
大和エナジー・インフラ子会社でO&M(管理・保守)などを手掛けるCO2OS(東京都港区、小林直子社長)は、FITを活用した太陽光発電所向けに蓄電設備併設の提案を本格化させた。主に出力抑制量が多い九州電力管内の発電所を対象に、FIP(フィード・イン・プレミアム制度)に移行させつつ、収益性向上の実現を狙う。
「PCS交換の問い合わせが増加、150MW商談中」
スマートエナジー 大串卓矢社長
O&M国内最大手のスマートエナジーがPCS交換の提案を始めている。商談中の案件は150MWにのぼり、今後は置き換え工事を進めていく模様だ。同社の大串社長がPCS交換について状況を語った。
バリューアップ術 その❶ PCS交換
リパワリングの第一歩 FIT後見据え最新機種に
PCS交換は最も提案しやすいバリューアップ術である。交換需要の拡大を睨んだ専用機種やサービスが増えており、提案に向けた環境が整いつつある。
オーエフ、低圧太陽光PCS交換を定額パッケージローンで商品化
低圧太陽光発電所を中心にO&M(管理・保守)を全国で請け負うオーエフはこのほど、低圧太陽光発電所の発電事業者を対象に、PCS(パワーコンディショナ)交換のための定額パッケージ品の提案を始めた。
通信規格に要注意!
遠隔監視装置交換の留意点
10年程で交換時期を迎える機器はPCSだけではない。遠隔監視装置もその一つだ。装置によって通信規格が終了するものもあるだけに注意が必要だ。
バリューアップ術 その❷ 太陽光パネル交換
制度変更で拡がるか FIP転+大幅刷新も登場
性能向上が目覚ましい太陽光パネルの交換も太陽光発電所の価値を高める手段だ。制度変更で制限が緩和されただけに、期待が大きい。環境価値を持つ再エネ需要の高まりが新たな潮流を生み出すかもしれない。
バリューアップ術 その❸ 是正工事・出力回復
長期安定稼働こそ価値 拡がり出したパネル洗浄
太陽光発電所のバリューアップ術は機器交換のリパワリングだけではない。長期稼働への是正工事や出力の回復に寄与する太陽光パネル洗浄もそのひとつだ。
バリューアップ術 その❹ 盗難対策
ケーブル盗難を防げ!進化するAI警備
近年、多発するケーブル盗難。被害に遭うと発電事業の収益性が低下するため、防犯策もバリューアップ術の一つと言えるが、AIを用いた警備システムの導入は有効な対策となりそうだ。
バリューアップ術 その❺ 蓄電池併設
調整後プレミアムで収入激増〝FIP転+蓄電池〟の経済効果
FITをFIPに切り換えて太陽光発電所に蓄電設備を併設すると、九州では収入が大幅に増加する。〝FIP転+蓄電池〟の経済効果を検証する。
大和エネルギー、関東で〝FIP転+蓄電池〟実証開始
大和エネルギーがFITを活用して運営していた太陽光発電所をFIPに切り換え、蓄電設備を追加設置した。〝FIP転+蓄電池〟の課題や効果を検証する。
ついに始まった蓄電所運用
商機うかがう再エネアグリゲータ
太陽光発電所の発電業務代行で実績を伸ばす再エネアグリゲータが、系統用蓄電所の運用代行に乗り出した。サービスを拡充し、受注拡大を狙う。(本誌・岡田浩一)
関電送配電、系統用蓄電所制御システム提供開始
関西電力送配電は2024年3月25日、系統用蓄電所制御システムの提供を開始した。系統用蓄電所の運用を代行するアグリゲータに提案していく。
部分供給廃止でフィジカルPPAに制限か
経産省の改正案に不満続出
経産省が部分供給の一部を廃止する方針を固めた。太陽光発電所を活用するフィジカルPPAが制限されるため、不満の声が続出している。(本誌・岡田浩一)
鹿児島で大型蓄電池が全焼
相次ぎLG製蓄電池が発火
鹿児島県内の蓄電池併設型メガソーラーで火災事故が発生した。蓄電池が爆発し、消防隊員4人が負傷した。横浜市内の小学校で起きた発火事故に続き、またもや韓・LG製蓄電池が発火した。(本誌・川副暁優、土屋賢太)
再エネ商5社が行政処分
景表法違反で措置命令
「顧客満足度No.1」などの誇大広告をウェブサイトに掲載していた再エネ会社に、消費者庁が景品表示法に基づき行政処分を行った。このほど再エネ系販売5社が同様の処分を受けた。(本誌・土屋賢太)
総務省、経産省に現地調査強化の勧告
総務省は2024年3月、太陽光発電所に関するトラブル状況の調査結果を公表し、事業者への取り締まりを強化するよう経産省に勧告した。トラブルの防止に繋げる狙いだ。(本誌・土屋賢太)
Vol.96
西郷村太陽光発電所
営農用太陽光発電所を開発するグリーンシステムコーポレーションが耕作放棄地だった荒れ地を開発して建てた営農用太陽光発電所。
オリックス・リニューアブル エナジー・マネジメント
O&M受託数700MWに 系統用蓄電所向けにも進出
オリックスのO&M子会社、オリックス・リニューアブルエナジー・マネジメントは2024年3月末時の太陽光発電所のO&M受託数が700MWに達した。系統用蓄電所のO&Mにも着手し、事業拡大を目論む。
【日本の温室効果ガス排出・吸収量】
2022年度10億8500万t 過去最低値を更新
環境省は2024年4月12日、22年度の国内の温室効果ガス排出量と吸収量を発表した。吸収量を加味したCO2換算の排出量は約10億8500万tで、21年度比で2.3%減、13年度比で22.9%減となり、1990年以降で過去最低値を更新した。
マクニカ、ペロブスカイト太陽電池の実装で大学ベンチャー、神奈川県と協定締結
半導体商社のマクニカはこのほど、大学発ベンチャーのペクセル・テクノロジーズとともにペロブスカイト太陽電池の社会実装に向けて神奈川県と協定を結んだ。神奈川県内で実証試験を進めていく。
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トクヤマ、AGCにパネルの廃ガラス供給
再資源化に本格参入へ
アルシス、垂直設置型太陽光の販売強化
アドラーソーラー ストリング分析技術開発
既存受託先に提供へ
環境省、PPA手引書改定
エリーパワー、Ⅴ2H連携の蓄電設備発売へ
三菱UFJ銀、練馬支店に再エネ・EV導入へ
店舗の脱炭素化に本腰
リープトンエナジー 24年3月期の国内出荷170MWに
非FIT向けが牽引
伊坂電気、24年3月期の施工件数50件に
オンサイトPPA6社と協業
ザ・トーカイ 中小規模の施設でPPA開始
ラプラス・システム売上高3割増32億円
東名、再エネ設備会社を子会社化
NTTドコモ、遠隔自動運転の草刈機開発
茨城で草刈り実証開始
カゴメ、自社工場で上げDR実証開始
[第58回]
容量拠出金対策②
新電力による拠出金転嫁の現況
2024年4月より新電力会社に容量拠出金が課せられることとなり、その負担を販売価格に転嫁する動きが出てきた。アンプレナジーの村谷社長が解説する。
東京電力ホールディングス
蓄電池付きV2H発売 多機能型PCS搭載
JAソーラー
長辺2m以下のn型単結晶パネル発売
大崎電気工業
DC450Vの直流電力量計発売 急速充電器向けなどへ提案
世界市況データ(ポリシリコン、ウエハ、セル、モジュールスポット価格)/主要企業のセル・モジュール生産能力/日本卸電力取引所におけるスポット市場の平均取引価格推移/東証インフラファンド市場における上場銘柄の株価推移/世界太陽光関連企業 決算データ
「新しい挑戦と自身の成長がモチベーション維持の要」
南国殖産 再生可能エネルギー事業本部 ソーラー・バッテリー事業部太陽光発電課福岡駐在 米倉大智主任
再エネ企業で活躍する人材を紹介する本連載。今回は九州のエネルギー商社、南国殖産の米倉主任に聞く。
[佐井村]
青森県佐井村は2023年4月に環境省管轄の『脱炭素先行地域』に採択され、脱炭素化を推進している。主要産業の漁業を基軸に持続可能な村づくりに挑む構えだ。
発刊日 | 2024年04月25日 |
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定価 | 1,980円 |
コード | 491080109044401800 |