売価21円でも事業化できる⁉

世界大手ファーウェイが示したPCSソリューション

初期投資額5%削減

かつて、大規模な太陽光発電所では、主に大型PCSが使われていたが、大型PCSを置くための土地造成や重機の伴う大掛かりな基礎工事が必要だった。これに対し、中型PCSを多数台使う分散設置は、土地造成や基礎工事を省けるほか、直流側の接続箱や集電箱、あるいは大型PCSを収納するエンクロージャも不要になる。

ファーウェイによると、大阪府内の出力2MWの太陽光発電所を大型PCSで設計した場合、初期投資額が20.2万円/kWになったが、中型PCSに置き換えたところ、19.1万円/kWまで圧縮できたという。発電事業者は、中型PCSの分散設置を選べば、大型PCSと比べて、1kWあたり5%初期投資額を削減できるというわけだ。

中型PCSによる初期投資のコスト優位性は2015年夏頃から知られるようになり、いまでは中型PCSが主流になりつつある。太陽光発電所の適地減少に伴う傾斜地の利用が増えており、架台の下に設置できる中型PCSしか選択の余地がないケースが多いのだ。

初期投資額5%削減がファーウェイ・ソリューションの第一のメリットである。