CIS薄膜太陽電池製造のソーラーフロンティア（東京都港区、平野敦彦社長）は10月19日、北海道河東郡で専売店『ソーラーフロンティアプロショップ』の第1号店を開店した。住宅用太陽光システムのユーザーに設置提案からアフターメンテナンスまで提供する。住宅向けの提案を強める狙いだ。
　現在同社の製品を扱う代理店の数は約300店舗。このうち専売店は10％程度だ。プロショップは専売店の中でも、同社の研修を受講した営業担当者が常駐していることに加え、施工を自社で行えるなどの一定の条件を満たした店舗が対象になる。
　プロショップは同社が製造するCIS薄膜太陽電池パネルや周辺機器などを展示し、施工作業の流れをモニターで確認したり、初期投資を回収するまでに要する年数を試算したりできる。ユーザーがシステムを設置した後も、発電量を最大化するためのアドバイスや不具合が生じた場合に交換や修理の相談に応じる。
　同社は今年末までに宮城、茨城、群馬、熊本に専売店を開店する計画だ。今後国内に100店舗開店する目標を掲げている。国内の産業用市場が縮小し、住宅用への提案を本格化する。
　同時に、同社は海外への展開も強める。2015年の出荷は900MW程度の模様で、そのうち約3割は海外への輸出分が占める。現在国内工場で生産したものを海外へ出荷している状態だ。
　今冬、生産能力150MWの東北工場が本格稼働することで、同社の年産能力は1100MWになる。同社は2018年までに海外に1000MWの工場を構え、年産能力を2000MWへと引き上げる計画を立てている。これにより、国内需要は国内出荷分でまかない、海外向けの出荷は海外工場の生産分で対応する体制を整える。