菱重エステート、集合住宅向け非常電源 太陽光・蓄発電で3日間給電
2013.03.08
三菱重工業グループの建設・不動産会社、菱重エステート(東京都港区)は7日、太陽光発電設備と発電機、リチウムイオン蓄電池を組み合わせた国内初の非常用電源システム「エネセルフ」を18日から販売すると発表した。集合住宅向けで、地震などで停電になっても、最低3日間はエレベーターや給水ポンプなどの電力をまかなうことができるという。
エネセルフは普段は太陽光発電を行い、電気料金を節約。停電が起きれば、昼間なら太陽光で対応し、足りなければ蓄電池の電力と発電機で自動で給電する。
夜間は、昼間に電力をためた蓄電池に加え、発電機で対応する。
他社も太陽光発電と蓄電池を組み合わせたシステムは販売しているが、発電機を組み合わせることで安定的に電力を供給できるほか、高価な蓄電池の容量を減らし、コストを抑えられるという。
導入価格は、100戸程度の新築マンションの場合、2400万円(工事費込み)。政府の太陽光発電設備の導入補助などを受ければさらに安くなる。
菱重エステートでは集合住宅のほか、すでに太陽光発電設備のみ導入している小中学校などにも売り込む考えで、今後3年間で40件の受注を目指す。
2011年3月の東日本大震災の際は、多くの地域で計画停電が実施された。今後、東海地震や首都直下型地震などで停電が起きた場合、マンションなどでは水道やトイレ、エレベーターなどが使えなくなる事態が懸念されている。
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