太陽光発電設備の販売・施工やO&M（管理・保守）を手掛ける横浜環境デザイン（横浜市、池田真樹社長）は2022年2月7日、マテックス（東京都豊島区、松本浩志社長）の横浜事業所に太陽光発電設備と蓄電設備を設置したと発表した。マテックスとPPA（電力売買契約）を交わし、再生可能エネルギー電力を売電する。
　同社は、出力345Wのネクストエナジー・アンド・リソース製太陽光パネルを42枚設置し、直流出力を14.49kWとした。交流出力は、ネクストエナジー・アンド・リソース製パワーコンディショナを4.4kW機と5.5kW機1台ずつ採用して計9.9kWとし、さらにBCP（事業継続計画）対策として蓄電容量1.5kWhのシンクエンスエナジー製蓄電設備を導入。設備が生み出す年間発電量は約1万4576kWhと見込む。
　同社は、設備の導入費を負担するが、22年1月17日から10年間、マテックスより再エネ電力の使用料を1kWhあたり25円徴収する。
　マテックスは、PPAで施設の電力消費の約30％を賄い、残り70％を横浜環境デザインが提供する『ヨコハマのでんき』の『再エネecoプラン100』で調達、事業用電力の100%再エネ化を狙う。なお余剰電力はFITを活用して横浜環境デザインが東京電力パワーグリッドに1kWhあたり19円で売電するという。
　今回のPPAモデルは、アズマ（福岡県八女市、中島一嘉社長）が実践する地域の再エネを地域内で循環する『LED'S（Local Energy Direct Supply）』のスキームを活用したもの。また、災害時に再エネ電力は近隣住民に提供されるため、町の防災強化にも貢献する仕組みだ。