東電、群馬県北部エリアで入札募集実施へ 系統連系に関する対策工事費負担金で

2014.07.24

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 東京電力(廣瀬直己社長)は7月24日、群馬県北部エリアにおいて、系統連系を希望する事業者を対象とした送電容量対策工事に関する工事費負担金の入札募集を行うと発表した。
 FIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)の導入に伴い、同エリアでは、太陽光発電事業者から電力系統への連系希望が殺到。同エリアから首都圏へ電気を送る15万4千ボルトの送電線「上越幹線」の送電容量不足が見込まれており、各事業者が系統連系するためには、送電鉄塔の一部建て替えや送電線の張り替えなどの大規模な送電容量対策工事が必要となっていた。現状では、系統連系で最初に送電容量を超過する事業者が送電容量対策工事費を全額負担し、その後3年以内に該当する系統に連系する事業者が対策工事費を按分して負担していくことになるため、大規模な送電容量対策工事が必要な場合、最初に送電容量を超過する事業者にとって事業性の見通しが困難となり、再生可能エネルギー発電設備の系統連系が進まなくなる可能性がある。
 そこで同社は、再生可能エネルギー導入拡大に向けた試験的な取り組みとして、同エリアを「群馬県北部再エネ等募集エリア」に設定。系統連系を希望する事業者を対象に、「上越幹線」の送電容量対策工事費用を分担して負担する入札募集を実施することを決めた。
 入札募集対象は、高圧または特別高圧で系統連系する再生可能エネルギー発電設備などで、応募期間は8月1日から9月1日。入札募集エリアは大きく2つに分け、入札募集条件を設定。応募者は、応募受付後に提示される接続検討回答を確認したうえで、工事負担金として最大受電電力1kW当たりの負担金単価をエリア別の条件により入札することになる。負担金単価の入札後、募集エリア別の入札単価が高い順に系統連系優先順位を決定、再接続検討結果を回答する。応募者は、再接続検討回答を確認、それぞれのエリアで「再接続検討回答に同意した応募者の入札負担金の合計」≧「15万4千ボルト上越幹線送電容量対策工事費負担金」となった場合、入札募集成立(落札者決定)となる。
 同社は、「今回の試験的な取り組みも踏まえ、特に当社電力系統への連系希望が多く寄せられている他のエリアにつきましても、系統ごとの空容量やこれを超過した場合に必要な増強対策を検討するとともに情報開示に努めてまいります」としている。

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