日本電業工作（東京都千代田区、岩本眞社長）は10月31日、太陽光発電所の無線ストリング監視システムの新製品を開発したと発表した。従来品よりも通信可能距離が長距離化し、広大な土地や勾配のある場所でも無線による監視が可能になったという。
　今回同社が開発した「太陽光発電ストリング監視システム」は、Muセンサの親機と子機で構成される。親機はパワーコンディショナに、子機はストリング毎に設置する。特定小電力無線（920MHz）という他の無線方式に比べて電波干渉に強い無線を使用しているため、親機と子機が最大10km離れていても通信が可能だという。また、丘陵地や雑木林などの障害物がある場所でも通信可能であることを確認した。
　万一通信に失敗した場合でも、計測している子機は親機にデータを送信するまでを保持するため、データ損失の心配がないという。
　無線による監視は配線が不要なため後付設置が容易だ。ただ通信障害や電波が届かないなどの問題も指摘されていた。本製品はそういった無線監視のデメリットを改善した。製品化は年内を目途としている。