PCS（パワーコンディショナ）製造世界大手の東芝三菱電機産業システム（TMEIC、東京都中央区、町田精孝社長）は6月11日、容量2300kWと2500kW のPCSを発売すると発表した。すでに受注を開始し、12月から出荷する予定。海外展開を強める狙いだ。
　新製品は最大直流電圧1500Vに対応している。周囲温度‐20度～50度まで設置でき、スマートグリッドのための遠隔出力制御も可能だ。
　同社は、新製品が1500Vに対応したことで、大規模な太陽光発電所建設において、機器類の大容量集約化や設置工数低減が可能となり、建設コストの削減に貢献できるという。
　これまで同社が製造していた最大容量のPCSは、1000V対応の1833kW機だった。通常PCSは容量が大きくなるほど変換効率は落ちるが、新機種はいずれも最大変換効率が98.8％と高く、1833kW機と比べて0.2%しか差がない。
　同社は日本の工場で新製品を生産し、大規模発電所の開発が進む米国や中国、インドなどへ輸出していく。今後は同地の自社工場での生産も検討している。同社は「日本での販売は今のところ予定していないが、新製品への海外市場の期待値は大きいと判断している」。