富士通（東京都港区、田中達也社長）は6月17日、北海道ガス（北海道札幌市、大槻博社長）向けの電力料金計算システムの開発・導入を受注したと発表した。2016年4月に予定されている電力小売りの全面自由化へ向け、事業参入を目指す企業へのシステム構築支援となる。　
　同社が提供するのは、電力料金計算システム。2016年4月の電力小売り事業参入を目指す北海道ガスは、電源確保や電力事業運営のためのITシステムの整備を進めており、その一環となる。
　導入するシステムでは、料金計算機能にBRMS（Business Rule Management System。ビジネスルールを定義、複雑な業務判断を自動的に実行・管理するためのシステム）技術を採用、簡単な登録処理で料金メニューの追加・改定などの設定変更を可能にした。システム対応時間の大幅な短縮化を実現するという。
　また、電力広域的運営推進機関や送配電事業者といった外部システムと、電力料金計算に必要な顧客情報や電力使用量をやり取りする連携機能を搭載。北海道ガスが持つ都市ガス販売用基幹システムとも連携させ、ガスと電気を組み合わせた料金プランの提供などを支援する。
　同社は、「今後も、電力小売事業に新たに参入する企業向けに、電力料金計算システムをはじめとしたICTによるシステム構築を支援してまいります」とコメントしている。