日立製作所（東京都千代田区、東原敏昭社長）は6月29日、太陽光発電用PCS（パワーコンディショナ）の新製品として、300kW機をラインナップに追加すると発表した。商業施設や工場などの屋根や遊休地などを活用した中規模太陽光市場を狙った機種として、7月1日より販売開始する。
　同社が新発売する300kW機は、日照量の変化に応じて電力の出力がピークとなるポイントで運転する独自のMPPT制御を採用したほか、電力変換最高効率も97.5％と高効率。太陽電池モジュールの出力電圧を昇圧するチョッパ回路を設けたことで、朝夕や曇りの日といった日照量が少なく、出力電圧が低い領域でも、インバータ動作を可能とし、より多くの電力を出力できるという。
　その他、PCS、集電ラック、高圧盤、専用変圧器を一体化した屋外用パッケージシステムとしての提供も可能。定期点検や障害復旧を含む20年間の保守サービスも揃えている。
　同社は、500kW、660kW機に加え、300kW機を揃えることにより、商業施設や工場、学校の屋根、遊休地などを活用した中規模太陽光発電の需要増加に対応していく。