太陽光発電のEPC（設計・調達・建設）を手がけるエクソル（京都市中京区、川勝一司社長）は7月27日、陸屋根向けの置き基礎架台を発売した。ビルや公共施設、一般住宅へ販売していく。今後屋根上架台の需要が増えると見て自社製品を開発。提案を強める狙いだ。
　新架台は滑り止めシート、レール、コンクリートブロックと支持金具からなる。
　架台を設置するユーザーは、墨出し後に滑り止めシートを敷き、レールを置く。コンクリートブロックの置き基礎でレールを押さえ、支持金具をレールに留めたあと、モジュールと金具を固定すればよく、「設置は容易である」（同社）。
　コンクリートブロックは、大きさが60cm×12cm×12cmで、重さが21kgである。置き基礎であるから屋根に穴を開ける必要がなく、雨漏りの心配もない。
　パネルの角度は5度で固定され、屋根面からパネルまでの高さは19cm以下である。同社は、太陽光パネルが生み出す影が隣接するパネルにかかって太陽光を遮り、発電量の低下を引き起こさないよう低角度、低背設計をした。また、コンクリートブロックがパネルと屋根の隙間に入りこむのを防ぐ構造にしたことで、耐風性を高めたという。
　モジュールを4枚、2段2列で固定する場合、コンクリートブロックを9個、189kg分使用する。コンクリートブロックの間に置くブロックの数を増やせば、強固な防風対策を施すことができ、より高所への設置が可能になる。
　同社は「新架台は太陽電池モジュールの設置数を1枚単位で調整して、限られたスペースに効率よくレイアウトできる。移設・撤去・再利用なども容易だ。メンテナンスをする場合も、コンクリートブロックの上を歩いていけば1枚ずつモジュールを取り外すことができる」と利点を語る。
　現状は、新架台対応のモジュールが一部の専用機種に限られているが、今後は対応機の数を増やしていくという。
　なお、新製品は同社初の自社製陸屋根用架台で、希望小売価格は2段2列で8万6560円である。