日本PVプランナー協会（横浜市、林浩司理事長）は11月20日、東京都渋谷区のシダックスカルチャーホールにて、第3回全国会員大会を開催した。
　冒頭壇上に立った林浩司理事長は、「当協会は今年で設立5年、一般社団法人化して4年目。会員数は正会員・賛助会員合わせて約180社に上るまでになった。電力自由化を踏まえ、今後はエネルギーをつくるとともに、マネジメントすることが重要。そこで、エネルギーマネジメントの社会的総論と家庭までの各論を理解・実践できるEMA（エネルギーマネジメントアドバイザー）を育成すべく、EMA認定センターを立ち上げた。これからも研修、セミナー、見学会、実習など積極的に開催し、太陽光発電を含む再生可能エネルギーの最新かつ正しい知識を持ったPVプランナー、PVシステムインテグレータの健全な育成に努めていきたい」と挨拶した。
　また、来賓として招かれた経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部の松山泰浩新エネルギー対策課長は、「太陽光は、少し前までグリーンでクリーンな世の中を変える救世主のような存在であったのが、昨年以降、ずいぶん風当たりが強くなった。FITができてほんの数年だが、反省すべきことや見直すべきことはある。新エネは新しいエネルギー。新しいからこそ高い、系統につなげない、どうやったらいいかわからない、地域の方々が心配になられる。様々な新しいということに伴う困難・課題があると認識している。サンシャイン計画から始まる官民挙げた取り組みによって、太陽光は日本の国に根付き始めている一方で、〝メンテナンスフリー〟という言葉の持つ魅力と落とし穴を肝に銘じて我々は前に進まなければならない」としたうえで、PV100年構想についても説明。「一度FITで投資をしたものがしっかりとメンテナンスをしていくことによって、劣化を防ぎ、トラブルを減らし、収益を増やし、そして長期安定的な発電をしていく。20年ではなく30年、もっと長く一つのプラントは発電し続けていくことになる。パネル価格も安くなり、FITに頼らずに次から次へと更新投資がなされ、2巡、3巡し、100年を迎える。決して夢ではない。そのためには、産業を支える方々にしっかりとした産業、そして人の基盤をつくっていただきたい。これから太陽光は決して楽なビジネスではない。様々な困難が待っていると思う。時々に応じながらビジネスの形を変え、アライアンスをつくり、そして地域に根差した形で日本に長く残る太陽光を実現しましょう」。
　大会では、最優秀会員賞や安全スローガン、団体表彰など、各表彰が行われたほか、パネルディスカッションや基調講演も実施。基調講演では、VDEグローバルサービスジャパンの西村英生社長が『ドイツにおける太陽光発電と蓄電池の第三者認証と日本市場』について、エクソルの鈴木伸一副社長が『太陽光発電の現状と未来～無制限無補償の出力制御は決して怖くない～』について話した。