メガソーラーはまだまだ開発できる! ジャパンパワーサプライの〝ベンチャーコンソーシアム〟構想
2016.02.25
PVeye PR
メガソーラーの新規案件が低迷しているなか、創意工夫を凝らして開発に挑む意欲的なベンチャー企業がある。太陽光ディベロッパのジャパンパワーサプライ(東京都港区、釜谷正宏社長)だ。どのようなスキームなのか。
系統制約問題が顕在化し、買取り価格が減額されていくなか、メガソーラーの新規開発が落ち込んでいる。買取り価格32円までの未着工案件が残っており、受注残を多く抱えるEPC(設計・調達・建設)企業は目先の仕事に負われているが、案件が順次完成するに伴って、建設需要が冷え込むことは想像に難くない。
大手企業ならば、〝期間限定〟と割り切って、経営資源を他の事業に移すこともできよう。だがベンチャー企業はそうはいかない。ならば今後さらに買取り価格が下がっても、継続的にメガソーラー開発に携わることはできないのか。この命題に対し、土地の開発からEPCまで手掛けるジャパンパワーサプライがアイデアを示した。
「当社はまだメガソーラーを新たに開発できると思っています。適地は減少し、系統制約の影響はありますが、可能性はゼロではありません。要は毎年度減額される買取り価格に対して、コストをどこまで低減できるかでしょう。この3年間で力をつけた競争力のあるベンチャー企業同士がコンソを組めばいいのです」。
投資家への売却を前提としたメガソーラー開発の場合、5~6%の投資家マージンを乗せなければならず、開発のハードルは高くなる。ならば、EPCやパネルメーカー、PCS(パワーコンディショナ)メーカー、架台メーカーなどがコンソーシアムを組んで、共同で開発・運営すれば、少なくとも投資家マージン分はコストを削減できるというわけだ。
「再エネの普及拡大という共通理念のもと、プロ同士が、それぞれの強みを持ち寄って、損をしない程度までコストを低減し合えれば、まだまだメガソーラーは開発できます。仮に市場が10分の1に縮小しても、身軽なベンチャー企業であれば、パイを分け合って存続できるはずです」。
そのジャパンパワーサプライは、創意工夫を凝らして造成や施工のコストを低減、EPCとしての競争力を高めている。
山間部の建設が増えるなか、造成工事は、無人航空機ドローンで用地の立体図面を作成し、その情報をもとに自動運転機能を持つ重機で無人造成を行う手法を導入した。これで造成工期を従来の半分に短縮したのだ。
施工費の削減に寄与したのは架台だった。同社はラックを前後左右に360度動かせる可動域の広い架台を採用し、杭基礎を打ち込む際に杭頭を揃える工程を省いた。これによって、傾斜地での大幅な工期短縮を実現させている。
さらには、系統連系費用の削減だ。「電力会社から提示される費用をそのまま受け入れるのではなく、設備を変えたり、連系線のルートを変更したりして、自前で工事費を試算し直して、電力会社に提示する」のである。これによって同社は、電力会社からの工事費負担金を半分以下に引き下げたこともあるという。
ジャパンパワーサプライが構想するベンチャーコンソーシアム。腕に覚えのある企業はアライアンスを検討してみてはどうだろうか。
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