東北電力は4月20日、三菱電機と共同で新たな太陽光発電予測システムを開発したと発表した。4月より運用を開始している。
　同社はこれまで各県1ヵ所（気象台地点）の日射量予測を基に太陽光発電出力を予測していたが、今回の新しいシステムでは、気象庁提供の5kmまたは20kmメッシュの気象予報データを基に日射量を推定し、太陽光発電出力を予測する。また、最新の気象データを反映できるように予測頻度を高めつつ、過去の太陽光発電の実績から日射量と太陽光出力の関係を分析、予測値を補正することなどで予測精度の向上を図っているという。今後は実運用により蓄積したデータを活用し、予測精度をさらに向上させていくとしている。
　東北電力管内では、FIT開始以来、太陽光発電の導入計画が拡大。すでに系統連系済みを含む承諾済みの太陽光発電設備は673万kWに達し、30日等出力制御枠（接続可能量）である552万kWを超過。新規申込み分については、50kW以上の場合、無制限・無補償の出力制御の受入が条件となっている。太陽光発電の出力予測の精度向上により、予測値と実測値の乖離を小さくすることで、出力制御量を最小限に抑制し、太陽光発電による電気の最大限の活用が期待できる。さらに、出力調整を行う火力発電などの効率的な運用にもつながるとしている。