JPEA（＝太陽光発電協会、長榮周作代表理事）は10月20日、東京都台東区のヒューリックホールで、「第33回太陽光発電シンポジウム」を開催した。テーマは、「新FIT制度を勝ち抜くビジネス展開と期間電源への道筋」だった。21日までの2日間の日程で、太陽光発電に関する講演やパネルディスカッションなどが行われた。
　開会に先立ち、JPEAの佐々岡浩理事は「COP21でのパリ協定で、今世紀末までに化石燃料依存からの脱却という長期目標が示された。この採択を契機に、太陽光発電の市場と投資が今後さらに大きく拡大していくと予想される。グローバルでは、脱炭素社会への展開、国内では、FIT法の改正と電力システム改革を新たなビジネスチャンスととらえ、2日間行われるシンポジウムでは、太陽光発電が持つ真の価値に目を向けて、参加者と一緒にさらに躍進に向けた未来の姿を議論したい」と挨拶した。
　初日の『太陽光発電を巡る国の政策最新動向』と題したセッションでは、経済産業省の資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部の山崎琢矢新エネルギー課長の代理で登壇した呉村益生課長補佐が講演した。系統問題については、「電力系統の制約は大きな課題だと認識している。系統運用ルールをどう見直していくのか、これはすでに資源エネルギー庁の電力・ガス事業部や広域機関とも議論を始めている」とし、「我々は太陽光発電が真に基幹電源になれるようなサポートをしていく。政策と組み合わせて、コスト競争力のある電源を作ることと、産業競争力のある太陽光発電産業の形成を10年、20年かけて成し遂げたい」と語った。