石油元売り最大手のＪＸ日鉱日石エネルギーは１日、仙台製油所西地区（宮城県多賀城市）の敷地内で出力１０００キロワットの大規模太陽光発電所の運転を開始したと発表した。東日本大震災で津波の被害を受けた出荷タンク置き場の跡地を利用したもので、同社のメガソーラー建設は初めて。
　政府が昨年７月に始めた再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用し、全量を東北電力に販売する。１万８０００平方メートルの敷地に、約４０００枚の太陽光パネルを並べた。

　このほか、敷地内に蓄電池を設置し、大規模停電時には自立運転して製油所内の電力をまかなうほか、最大５０キロワットの電力を近隣住民にも供給する。

　国内では低燃費車の普及でガソリン需要が低下。石油元売り各社はこの対策のひとつとしてメガソーラー事業に参入している。ＪＸは仙台製油所のほかにも山口県内の事業所敷地内で近くメガソーラーを開設する。出光興産やコスモ石油、昭和シェル石油も事業化に乗り出している。