いちご（スコット・キャロン会長）は9月4日、子会社のいちごECOエナジーが群馬県昭和村で出力43.3MWの太陽光発電所を建設し、売電を開始したと発表した。これで同社グループが保有する発電所は34基、出力換算で100MWを超える。発電事業の売上高は年間36億円に達する模様だ。
　太陽光発電所の建設にあたって、いちごは村内の遊休地85haを活用した。発電所を誘致していた群馬県や約50の地権者と交渉し、貸借契約を締結。総事業費は約137.5億円にのぼり、うち約95％は、三井住友銀行、みずほ銀行、新生銀行、群馬銀行によるシンジケートローンで調達した。
　EPC（設計・調達・建設）は日立製作所に発注し、太陽光パネルはインリーソーラー、パワーコンディショナは日立製作所の製品をそれぞれ採用。2016年4月より着工した。
　同社はこれまで1～2MW規模の太陽光発電所を開発しており、今回の大型発電所は過去最大となる。年間発電量は一般家庭約1万5300世帯の年間消費量に相当する約5,540万kWhを見込む。
　なお、同社は当初、電力会社との系統連系協議が長期化することを見越して、21ヵ月の工期を予定していたが、協議が順調に進み、4ヵ月前倒しで売電を開始したとしている。